Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

菊原 健吾

アメリカ

Fall term を終えて

菊原 健吾さん

教育学部 学校教育教員養成課程
留学期間:2014年9月~
留学先:南オレゴン大学

留学便り

交換留学約3か月を終えて、一番強く感じていることを漢字二文字で表すと「絶望」です。(笑)あくまで一番強く感じたことなので、もちろん楽 しいこともたくさんありました!他の留学生のブログなどを見てみると夢がいっぱいで留学にものすごく行きたくなるような内容で埋め尽くされています。もし 私がブログを書いていたら、ネガティブな内容で埋め尽くされていたかも知れません。この留学便りはネガティブな内容がかなり含まれるかもしれませんが、上 で述べたように本当に楽しい思い出もたくさんあるので、留学の厳しい現実と楽しい面の両方を語っていきたいと思います。

  「絶望」を強く感じた理由は、何を隠そう私の英語力不足です!!!もっと勉強しておけばよかったと本当に強く感じています。言いわけになってしまいます が、出発の前に教育実習があったので、2か月間くらい英語をさぼっていましたね。毎日30分でもいいのでやっておけばよかった・・・と後悔しています。私 はIELTS5.5、英検準一級、TOEIC785を持っています。このスコアを高いとみるか低いと見るかは個人の考え方によると思いますが、留学に行く 前の私の考えとしては、「このスコアがあれば充分だろ!」と思っていました。完全に間違いでしたが…。もともとリスニングにコンプレックスを持っていたの ですが、やはり見事に何も分からない!あと日常表現も全然わからない!「what’s up?」「How are you doing?」「What are you up to?」この辺の会話表現も全然分からなかったので、会話を始める段階でつまずいていました。それから教授の言っていることがまるでわからない。背景知識 があることについて話しているときは何とかついていくことができますが、それ以外の時は理解度30パーセントくらい。最初の一カ月くらいは本当に日本に帰 りたかったです。もう生きていけないと思いました。今も日本に帰りたいですが、それは友達が恋しかったり、日本食を食べたりしたいからです。結局教授の 言っていることを理解せずにFall termを終えてしまいました。あ、ちょうど今成績が出ました。我ながら良い成績です(笑)。授業は聞けずとも、読み書きは出来るのだ!来学期からはちゃ んと授業が聞けるようになりたいです。

 さて前述したとおり、まあアメリカ人が何を言っているか分からない。でも最初の一カ 月は毎週末パーティーがあったので、そこに行って友達を何人かゲットしました。それから、南オレゴン大学にはISA(international students association)というものがあって、世界中からきている交換留学生と交流することができるクラブ?みたいなものがあります。パーティーをした り、キャンプに行ったり、ハロウィンを楽しんだり、シークレットサンタなるものをやってみたり、とても興味深いクラブです!それから個人的にテニスクラブ に所属しました。本当に良い人ばっかりで、英語があまり話せなくても気にせず一緒にプレイしてくれます。こういった活動のおかげで、心がかなり晴れまし た。ただやっぱり英語が話せない、言いたいことが言えない。絶望というより、友達と楽しく会話が出来なくてつまらないといった方が正しいかもしれません。 ただ会話の中心になる方法があります。それは質問攻めすることです。なんでも大丈夫です。アメリカ人は話すことが大好きなようで、ちょっとした質問をきっ かけにものすごくたくさん話します。質問を絶え間なくすると自分も会話に参加できて楽しいです。特に下ネタ系の話は人によってかなりヒートアップします (笑)。

 最初の一カ月くらいは、それはもう絶望でしたが、それなりに自分の成長も感じることができています。だんだんと質 問だけでなく、自分の思ったことも言えるようになってきました。たぶん。まだまだネイティブ同士の会話を聞き取るのは難しいですが。この成長に貢献してく れたのが「how I met your mother」という海外ドラマです。英語の表現も学ぶことができ、リスニングの勉強にもなります。アメリカで日常会話に入り込みたいときはこういったも のが役立つんではないでしょうか。好きなドラマで良いと思います。難しい表現はまだ理解できませんが、最近は字幕なしで少し笑えるようになってきました。 しかしこういった学習は日本で出来ます!私は日本で出来た学習をアメリカでしているので、時間を無駄にしていると考えることができます!が、今できる一つ の方法、かつ意外と話のネタになることもあるので続けています。この便りを読んでいる人は、こういったもので学習してみるのも一つの手段かもしれません ね。

 ドラマを見るほかに、ひとりでキャンパスを移動するときはポッドキャストを聞いたり、できるだけ英語に触れる時間を増 やしています。一回中国人の女の子にいつもイヤホンしていてさみしそうに見えるよと言われました(笑)。それからなぜ英語が聞けないのだろうと真剣に悩ん だ結果、「そういえば日本語でも人の話を聞いていないことが多いな」といった今まで自分で気づかなかった性格にも気づきました。これは直そうと努力してい ます。

 最初に絶望と書きましたが、これを書いているうちになんだかんだ楽しくやっているなと感じました。あまり積極的にな れなかった学期だったので、この学期で手に入れたものをばねに次の学期からはもっといろいろなことに挑戦するぞ!という決意でこの便りを終わりにしようと 思います。