Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

JANG SOONJAE

アメリカ

秋学期終了後に感じた留学の全般的な経験レポート

JANG SOONJAEさん

繊維学部 応用生物科学科
留学期間:2021年8月 ~ 2022年5月(留学6カ月目)
留学先:カリフォルニア州立大学チコ校

一学期間の米国での新しい環境は、私に多くの刺激を与えた。今まで慣れていた韓国と日本の環境とは多くの違いがあり、これは私の見方を広め、価値観を定立するのに大きな影響を与えた。私がアメリカでの生活に適応しながら感じた点は次の通りである。


1. 毎週出る課題と絶え間ないクイズ、中間試験、期末試験がある。


授業のやり方と成績評価基準に違いがある。日本では概ね一科目の授業は週に一回であり、ほとんどの授業が毎週課題があるのではなく、授業が終わって感じたことや質問を提出するレポートがあった。また、日本は試験とレポートのうち一つが成績評価の手段である場合がほとんどだった。試験とレポートが多くないことは楽でもあったが、一方で、一度の試験で良い成績を収められなかった場合、その成績を挽回する機会がないため、評価自体が重く感じられた。
アメリカでは、一つの科目が週2回の授業で構成されている場合がほとんどであり、一部の授業はLab(Discussion)Sessionもあった。また、オンライン上で提出する課題が多く、続けて勉強をしなければならない環境であった。アメリカの他の地域も旅行したかったが、学期中には課題と試験が多数存在するため、容易ではなかったのが現実である。私が受講した授業の中には、出席点数、授業の参加度、4回のレポート、4回の試験、1回の最終レポートがあった授業があった。これは一度のミスで悪い成績をもらうのと、一回頑張っただけで良い成績を得ることはできない授業であった。


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2. アメリカの人は新しい人に付き合うことに対してあまり抵抗を感じない。

韓国と日本では道や学校のキャンパスを歩きながら知らない人に挨拶をしたりしてもらったことは私の記憶になかった。そしてこれは日本と韓国では珍しいものである。しかし、アメリカでは初対面の人たちによく話しかける。道でも、キャンパス内でも、授業内でもぎこちなく挨拶をし、コミュニケーションを取ることがアメリカの環境であった。このような環境にいると、私も自然に初めて会う人達に挨拶をするようになって、もっとオープンマインドを持つことができた。一方、元々性格がすごく臆病な人たちの場合にはこれをすごいストレスだと思う友達もたくさんいた。

3. アメリカ人は初めて会う人とコミュニケーションするのに困難を感じないが、思ったより友達を作るのが難しい。

アメリカに行くことになれば、サークルや授業で友達ができると思っていた。 しかし、予想とは異なり、サークルが日本のように体系的にできていないという印象を受けた。サークルに関する情報を簡単に得られなかったのも事実であった。現在所属しているクラブはインターナショナルの学生がたくさん集まっていて交流が比較的活発だが、現地のネイティブ友達と親しくなる機会は思ったより多くない。私は運よく学校の食堂で何人かの友達に話しかけられて色々な経験をすることができたが、他の交換留学生と一般留学生の話を聞いてからはアメリカ人が積極的に近付く場合は珍しいと思った。だが、絶対にアメリカ人が外国人に興味がないわけではないので、自分から積極的にアプローチすれば良い友達が作れるはずである。また、通常の授業より活動的な授業の方が友達作りには適していると感じた。前学期にはスポーツの授業を2つほど受講したが、今連絡を取って親しくなった友達はみんなスポーツの授業で親しくなった友達である。スポーツを受講する友達はもう少しオープンマインドを持った友達がいて、コミュニケーションをする機会も多いため、アメリカ現地学生たちとの交流機会を増やしたければ、活動的な授業を受けることをお勧めする。

アメリカの学校では田舎でも日本人が思ったよりたくさんいた。日本人コミュニティに属して彼らと交流することは、情報を得て友達作りをするのに良いが、あまりに彼らと交わると、アメリカの文化と英語を目標としたよりもはるかに低い数値の成果を得ることになるので注意すべきだと思った。インターナショナルの友達も多く、彼らと交流すれば多様な観点を得ることができ、彼らのアメリカの友達とも交流できるので良い機会であると思う。


220121_21Exchange.Report.Jang_4 4. 多人種が集まって住む国だが、意外に異なる人種間のコミュニケーションが活発ではない。

アメリカといえば,私が持っていたイメージと普通の人が持つイメージは,人種の共存と言われるほど多様な人種の人々が共存するものである。確かにアメリカには様々な人種と個性を持った人が多くいるが、白人と黒人、アジア人とヒスパニックなど、概して同じ人種同士で群れを成す場合が多かった。これはお互いを差別するという意味ではないが、文化や言葉、顔立ちなどお互いに親しみを感じる程度は確かに他の人種に比べて近いと感じるようである。

 5. 車がなければ(運転できなければ) 行動範囲が狭くなる。

アメリカは本当に広いので、行きたいところへ行こうとすると1日を消費しなければならないほどである。さらには、買い物でスーパーに行こうとしても、車に乗って動かないと行くのが大変なこともあった。アメリカの大学生は車を持っている場合が多く、クラブに車を持っている学生が乗せてくれる場合が多いため、車を持っている友達と付き合うのも良い機会をもたらすことができる。また、運転において大きな恐れがなければ、アメリカで運転できるということは、行動半径の拡張を意味するため、より多様な経験ができる。信州大学留学生としては車の運転はNGだが、将来の機会では考えたいと思っている。

 6. 多くの単位が日本で通用する単位体系と異なる。

日本ではml, cm, km, ℃, kgを使用するが、アメリカではfl, oz, inch, mile, °F, lbを使用している。最初はいつも携帯を持ちながら換算したが、今は慣れてきた。アメリカの実生活では日本で使う単位が通用しないため、アメリカで通用する単位を使わないと生活とコミュニケーションの面で困難に陥りかねない。一例として、気温について話す時、日本の単位とアメリカの単位は非常に差があるので、とんでもない気温のことを言うことになる可能性もある。単位体系についてはおおよそどの程度なのか自分だけの変換公式を作っていくのが良い。