Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

留学先大学について：

UC Davis School of Medicineは米国カリフォルニア州の州都であるサクラメントにキャンパスがあります。アメリカの中でも特に多様性があるカリフォルニア州にあり、様々な国をルーツとする学生が通っていました。サクラメントから車で20分ほど離れたデイビスに他学部のキャンパスがあり、サクラメントとデイビス間は平日にシャトルバスが運行していました。サクラメントはビジネスと住まいの街、デイビスは学生の街という雰囲気で共に活気がありました。

学習面について：

研究室ではマイクロRNAを用いたがん細胞の治療薬に関する研究に携わりました。マイクロRNAはmRNAに結合することで蛋白の合成を抑制する作用があり、がん細胞内ではその発現が異常な状態となっています。私は非小細胞肺癌細胞内のマイクロRNAの発現量を調整することで細胞の生存率を低下させることを目的とした研究を行っていました。医学部の講義や大学病院での実習も何度か経験させていただきました。講義では質問が多く挙がり、専門家の先生方から多くのことを教えていただきました。病院では全ての人が平等に医療を受けられるように尽力している医師の姿に感銘を受けました。さらに、熱傷のデブリードメントや気管挿管等の手技を経験しました。

生活について：

サクラメントは晴れの日が多く、空気も乾燥していてとても過ごしやすいです。また近くにスーパーや生活用品店、自然豊かな公園も多く、自転車で行動することができるので学生にとって住みやすい街です。毎週土曜日にはファーマーズマーケットが開催され地元の花や野菜、果物の販売やミュージシャンの生演奏を楽しむことができます。サクラメントはナパバレー、サンフランシスコ、サンタクルーズ、ヨセミテ国立公園等へ車で数時間であり、近くに国際空港もあるのでロサンゼルスやラスベガス、アリゾナ州など国内旅行にも出かけやすいです。

留学で得たこと：

留学を経て、興味を持ったことは何でも挑戦してみるようになりました。現地では想定していないことに多く直面しましたが、その時には冷静に判断すること、仲間と支え合うことで乗り越えることができました。挑戦することで気づけることは多く、万全の準備をして臨み失敗したらその時に考えればよいと思うようになりました。私たちは本当に困っているときほど助けを求めることが難しくなると思います。そのような時にも「この人がいるから大丈夫だ」という存在になりたいと思うようになりました。また、現地で出会った仲間は皆自分の意見を持ち、その上で物事を多角的に捉えていました。自分らしさを持ちつつも、寛容で、どのような場面でも優しさを持って行動できる人でありたいと思いました。

後輩へのアドバイス、大学からの支援へ一言：

留学と聞くと少しハードルが高く、不安に思うことも多いかも知れません。しかし学生である今、世界各国の人々に出会い様々な考え方や生き方に触れることはかけがえのない経験です。海外での生活では毎日新たな発見があり、とても刺激的です。少しでも興味を持っていたら、思い切って挑戦してみてください。留学に関して聞いてみたいことがありましたら、私でよろしければいつでも、何でも聞いてください！