ここでしか出来ない経験を
山本 宥里さん
教育学部 学校教育教員養成課程
留学期間:2022年8月~2023年5月
留学先:オクラホマ州立大学
留学先大学について
私の通ったオクラホマ州立大学のスティルウォーターのキャンパスはとても広く、ほぼ全ての学部がこのキャンパスに集まっています。留学生の数も多く、キャンパスを歩いていると英語以外の言語もよく聞こえてきます。学生組織や部活動なども充実しており、私は吹奏楽団に1年間所属しました。大学の全体はとても自由な雰囲気で、学生それぞれが自分のやりたいことを楽しんでやっています。キャンパス内には巨大なフットボールスタジアムがあり、秋学期にはアメフトの試合で大学全体が盛り上がります。オレンジの大学カラーがぴったりな、オープンでとてもエネルギッシュな雰囲気の大学です!
学習面について
キャンパス内には大きな図書館があり、そこでいつも勉強していました。またStudent Unionというカフェやレストラン、共有スペースなどが集まった建物があり、そこにもたくさん勉強できるスペースがあるのでよく友達と勉強していました。
授業は1学期に4つずつ受講し、週3回ある授業は1回45分、週2回の授業は1回75分でした。宗教や観光学、ネイティブアメリカンやアフリカンアメリカンなど民族に関する授業など、ここでしか学べないような内容の授業がたくさんあるので履修登録の際にはとても迷いました。どのクラスの先生も私が留学生であるということに理解を示し、気に掛けて様々なサポートをしてくれたのでとてもありがたかったです。私は吹奏楽にも所属をしていたので、その毎週ある合同練習と日程が被らないようにということも考え、取る授業を考えました。
生活について
オクラホマ州はとても穏やかで自然の多いところです。特にキャンパスのあるスティルウォーターは、近くにピクニックやウォーキングの出来る池があったり、牛や馬のいる牧場があったり、とても落ち着いた雰囲気ですが、少し行くとレストランやスーパーマーケットのある通りに出るので田舎と栄えた場所の雰囲気の両方を感じることの出来るところだと思います。スーパーマーケットには、友達が車で連れて行ってくれるときもありましたが、それ以外の時は大学から出ている無料のバスを使って行っていました。キャンパスのあるスティルウォーターから車で1時間ほど車を走らせるとオクラホマシティやタルサといった大都市もあり、そこにはネイティブアメリカンやアメリカ西部文化についての博物館や美術館、ショッピングモールなどがあります。
留学で得たこと
留学生活ではこの体験レポート1つで全てを書き出すことは出来ないほどたくさんことを感じ、考えました。その中で得た大きく3つのことについてここで書きたいと思います。
1つ目は、異文化適応力です。イギリス人のルームメイトと1年過ごし、アメリカ人だけではなく様々な国からの交換留学生と交流することを通して私にはなかった様々な考え方視点を得る事が出来ました。そしてそれらの中で正解は一つではないということを様々な場面で感じました。多様な文化や考え方に触れることで日本では常識だと思っていたことがアメリカに来て違うのだという場面に遭遇し、自分とは違う考え方や行動を受け入れることが大変な時もありました。しかしそのような日本では経験することのなかったことを日常的に長期間経験することで、異文化を受け入れることへの抵抗感が徐々に薄れ、自国の文化とは違う「異文化」として理解する事が出来るようになった気がします。
2つ目は、色んな事に挑戦してみるチャレンジ精神です。私はオクラホマに来て勉強以外にも吹奏楽に入ってコンサートに出たり、ネイティブアメリカンのイベントに参加をしたり、ホームカミングというイベントで他の留学生たちと協力してサインボードを完成させたりと、様々な事に挑戦しました。授業と両立させるのは大変でしたが、やってよかったなと思っています。挑戦しなければ得られなかった挑戦する事への勇気、また新しい環境にも恐れずに飛び込んでいく行動力を得ることが出来ました。
3つ目は柔軟な考え方です。留学に来る前は物事をネガティブに考えたり、色んな事を心配したりという性格のために苦しい思いをする時がよくありました。特に自分の将来のことで悩んでいたときに、現地にいた友達に相談すると自分には無かった視点からの意見をたくさんくれました。アメリカの自由でオープンな雰囲気に触れ、様々なバックグラウンドを持った人たちに出会い色んな視点から話を聞いたことで、色んな事を柔軟に考えられるようになった気がします。
後輩へのアドバイス
留学は日本の授業履修や卒業時期、就職活動などにも影響が出るので、どうしても行動に移すのを躊躇って諦める選択をする人もいると思います。しかし、この留学での経験というのは他の何にも代えられないとても貴重なものとなり、自分の将来に様々な視点を与えてくれます。留学では多様な文化や考えをもつ人と出会い、自分の価値観を考え直す機会にもなります。また様々な国からの人と関わり、自分を彼らの視点から見てもらうことで日本にいたときには分からなかった自分の側面に気付かせてもらえたりもします。是非少しでも留学に興味がある人は、勇気を持って踏み出して欲しいと思います。信州大学のグローバルデスクの方、また教育学部の留学担当の方には留学前から留学後まで様々な面でサポートをしていただき大変感謝しています。ありがとうございました。