Learn from Experience & Letter
経験者から学ぶ&交換留学派遣生からの便り

成田リサコ

韓国

積極的になること

成田リサコさん

人文学部 人文学科
留学期間:2017年 2月 ~ 2017年 12月
留学先:崇實大学校

留学先大学について

 崇實大学校は韓国の首都であるソウルに位置し、明洞やホンデなどの有名な観光地にもアクセスがとても良いです。学部は文系から理系まで幅広くたくさんありますが、キャンパスは一つなので移動の関係で取りたい授業が取れない、といった事はないです。大学の寮もキャンパス内にあり便利です。交換留学生は申請すれば必ずこの寮に入ることが出来ます。さらに交換留学生には必ずバディが付き、生活や受講申請のサポートをしてくれます。交換留学生は200名ほど在籍し、バディとのグループに分かれ、グループ対抗のミッションなど、月ごとのイベントも充実しており、韓国人のみならず世界中から来た人たちと交流する場があります。周辺にはカフェやご飯屋さんも充実しています。また、韓国の大学には必ずと言っていいほどあるコピー室が役に立ちました。図書館で借りて、また読みたい本や、値段が高い教科書などを図書館で借りてこのコピー室にもっていけば、本を一冊丸ごとコピーしてくれて値段も元の半額程度で済むので私もよく利用していました。

学習面について

 韓国は学歴社会であり、競争社会です。中間テストや期末テストの前は寝ずに勉強をする学生も少なくありません。授業や教授にもよりますが私が受けていた授業は現地の学生と同等に評価されるものがほとんどでした。評価基準が日本の大学とは異なり相対評価であるという点もこの競争をより深刻なものにしています。そのためか図書館の自習室は365日24時間空いています。交換留学生には特に受講制限はかかっていません。韓国語で進行されるものから英語で進行される授業まで授業の種類は多岐に渡ります。私は国語国文科で韓国語の言語学について学んでいました。グループワークや課題も多く、テストはかなり難しいものでしたが友達と励ましあい、協力し合い何とか乗り切ることが出来ました。また、普段から論文を読んでいたのですが、崇實大学校の図書館のHPにアクセスすれば、崇實大学校の学生は無料ですべての論文をダウンロードすることが出来、とても便利でした。また韓国語での授業、英語での授業、両方とも難しいかなと感じる学生は申請すれば語学堂の授業を取ることも可能です。ただ、語学堂の授業を受講した場合は大学学部での午前中に開講される授業は時間の都合上、履修が出来ないので注意が必要です。

生活について

 大学の寮は二人部屋でした。ルームメイトは韓国語が話せずすべて英語での会話です。またヨーロッパから来る留学生の大半は韓国語が話せないので英語を練習する機会にもなりました。寮にはキッチンがなく自炊が出来ません。寮の地下にある食堂で食べるか外食になります。建物内には24時間営業のコンビニもあります。週末は旅行に出かけたり、カフェに行ったり、ショッピングなども沢山しました。韓国は交通費が日本よりも安いので、特に高速バスでの旅行はおすすめです。留学中のお金についてですが、私はありがたいことに崇實大学校から大韓民国教育部国際教育部からの奨学金のお話をいただき、毎月奨学金をいただいていました。また日本人だから、などといった理由で差別を受けたり、嫌な思いをしたことは一切ないです。むしろ日本を好きな人がたくさんいて中には日本語であいさつしてくださる方もいて嬉しかったです。

留学で得たこと

 沢山の友達、新しい目標、積極的になることの大切さなど、この1年の留学生活を通して数えきれないくらい多くのものを得ました。特に変わったのは授業中、発言できるようになったことです。日本でも授業中はただ黙って先生の話を聞きそれを受け取るだけでしたが韓国で授業を受ける中で、常に疑問を持ち続ける事、批判的な考えを持つことについてかなり成長できたように感じます。その積極さのおかげで友達もたくさんできました。一緒にご飯を食べたりするだけではなく、時にはお互いの夢や両国の政治についてなど、深い話ができる友達も沢山出来ました。中でも受け身の態度では何も変えることはできないということを学ぶことが出来たのが一番の収穫のように感じました。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

 現在、留学を志している人は自分の留学の目的、目標をより明確なものにしてください。外国で一年間生活することは想像以上に大変です。明確な目標が定まらないまま渡航し貴重な時間が、「ちょっと長めの旅行」感覚で終わってしまう人が少なくありません。語学力も気を抜かず上を目指していってください。準備しすぎ、なんてことは絶対にないので、常に今何が出来るのかを考えて行動してください。今、留学を迷っている人は一度周りの友達などにその話をしてみてください。私もそうでしたが、「つながり」というものは思わぬところに転がっているものです。その「つながり」が高じてきっとその目標や夢の後押しになってくれると思います。そして積極的になることを心掛けてください。「あんまり仲良くないのにご飯に誘ったらいやかな?」「私外国人だけど…」と心配する必要は一切ないです。積極さを忘れずに行動すれば、留学生活は今後の人生の糧になると思います。