信州多聞塾
第3回「第2代 信州多聞塾」を開催しました
第3回「第2代信州多聞塾」を開催しました。
プログラム生が研究分野を超えて交流し、自身の能力向上とキャリアパス拡大を図る行事です。初代の信州多聞塾から通算して8回目となる今回は、テーマを「コミュニケーションスキルの向上」として実施しました。
日程
2025年9月24日~25日 上田市
参加者
・信州多聞塾生、教職員(担当幹事:新井亮一 繊維学部教授、伊原正喜 農学部准教授)
・講師:パフォーマンス学の第一人者、サイエンスコミュニケーターとしてお二方を招聘。及び研究CGイラストに詳しい本学教員を講師として実施
・国際パフォーマンス学会理事長・信州大学名誉フェロー第一号 佐藤 綾子 氏
・科学コミュニケーター/一般社団法人 知識流動システム研究所 理事 大﨑 章弘 氏
・本学繊維学部化学・材料学科 新堀 佳紀 准教授
プログラムレポート
本プロジェクトは、専門分野の研究の深化とともに、研究成果の社会実装によるイノベーション創出ができる人材の育成を目的として「信州多聞塾」を実施しています。今回は「コミュニケーションスキルの向上」をテーマに、博士学生が自身の専門的な研究内容を社会に向けて分かりやすく説明し、その魅力を効果的に伝える力を養うことを目指しました。パフォーマンス学の第一人者及びサイエンスコミュニケーションの専門家を講師として招聘し、また研究CGイラストに定評のある本学教員が講師となり、講演やグループワークを実施しました。2日目には、講演で学んだ内容を実践する研究発表会を行いました。
1日目:講演及びグループワーク
(1)講演 佐藤 綾子 氏(株式会社 国際パフォーマンス研究所 代表取締役、信州大学名誉フェロー)
パフォーマンス学の第一人者である佐藤綾子氏に「未来の理工人のコミュニケーション力UP -パフォーマンス学入門」をテーマにご講演いただきました。佐藤先生が研究されているサイエンスとしての"パフォーマンス学"について、博士学生が研究発表等で活用する方法を学びました。(2)講演 大﨑 章弘 氏(知識流動システム研究所 理事、科学コミュニケーター)
続いて、サイエンスコミュニケーターとして豊富な経験をお持ちの大﨑章弘氏から「科学コミュニケーションの手法」をテーマとしてご講演いただきました。「伝える/伝わる」ことについてサイエンスコミュニケーションの歴史も踏まえた講義をいただきました。(3)グループワーク
お二方の講演を踏まえて、自分の研究内容を2分間で伝える演習グループワークを実施しました。講演の学びを実践し、メンバーからポジティブフィードバックを受けたうえで2回の紹介を行うものです。グループワークは講師お二人及び知識流動システム研究所 天元先生にも助言をいただきながら実施しました。
2日目:講義及び研究発表
(1)講義 新堀 佳紀 氏(信州大学繊維学部 准教授)
研究発表に3DCGデザインを活かし、そのデザイン力に定評のある新堀准教授から、「3DCGで魅せる研究成果 ― プレゼンに差をつける技法」をテーマに実演を交えながらご講演いただきました。科学的な内容を的確かつ印象的に伝えるための、CGデザインやスライド作成の強みを学びました。
(2)研究発表
博士課程2年生による研究発表会が行われました。学生は、聴衆を高校生と想定し、自身の研究内容を5分間で分かりやすく紹介するプレゼンテーションに挑戦しました。発表後にはグループディスカッションによりフィードバックを受け、伝え方をさらにブラッシュアップするため機会としました。
閉会式では、9月でプログラムを終了する修了生の紹介があり、学生からは支援に対する謝辞がありました。
ほか1日目には情報交換会も開催し、2日間の「信州多聞塾」を通じて研究者としての資質向上のみならず、分野・キャンパスを超えた博士学生の交流ができたことが成果となりました。