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髙坂 泰弘 准教授ら、劣化のない資源循環を実現するプラスチックを'再発見'

2023.11.28

　信州大学先鋭領域融合研究群先鋭材料研究所／繊維学部化学・材料学科　准教授　髙坂 泰弘（科学技術振興機構（JST）　さきがけ研究員）、信州大学大学院総合医理工学研究科（博士課程1年/日本学術振興会　特別研究員（DC-1））千葉 耀太、信州大学繊維学部特任助教　（現所属先：徳島大学大学院社会産業理工学研究部　助教）川谷 諒らの共同研究グループは、1990年に山形大学で発明されたプラスチックから、高い回収率で原料分子を再生することに成功しました（図1）。このプラスチックは、製造が容易な反面、リサイクルが困難とされる「ビニルポリマー※1」に区分されます。今回の発見は、リサイクルを前提とした、新しいビニルポリマーの開発指針を提示しています。
　※1　ビニルポリマー：　ビニル基 (CH2=CH) およびビニリデン基 (CH2=C<) をもつモノマー（※1参照）の化学反応により得られる高分子化合物の総称。合成が容易で大量生産しやすい。工芸で使用するUVレジンや瞬間接着剤もビニルポリマーの一種。
　本研究成果は、2023年11月27日（現地時間）にアメリカ化学会発行のACS Macro Lettersに掲載されました。

▼ 図1　研究成果の概略図

　なお、 詳細はプレスリリースをご覧ください。

（論文情報）
論文題目：　Chemically Recyclable Vinyl Polymers by Free Radical Polymerization of Cyclic Styrene Derivatives
著者：　Yota Chiba, Ryo Kawatani, Yasuhiro Kohsaka
掲載誌：ACS Macro Letters（アメリカ化学会発行）
URL：https://pubs.acs.org/doi/10.1021/acsmacrolett.3c00573
DOI: 10.1021/acsmacrolett.3c00573