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安池 峻さん(M2)・塩谷 友希さん(M1)が化学工学会第88年会にて優秀学生賞を受賞

2023.03.31


3月15~17日に東京農工大学小金井キャンパスで開催された化学工学会第88年会において、大学院総合理工学研究科繊維学専攻2年の安池 峻さん、同1年の塩谷 友希さん(嶋田研究室)が優秀学生賞を受賞しました。この賞は学生の発表と研究内容を審査し、274件中、最優秀学生賞6件、優秀学生賞33件が受賞しました。
受賞者一覧はこちらからご覧いただけます


【安池 峻さん】

受賞題目: バイオオイル/重質油混合接触分解における機械学習を用いた生成物組成予測

発表概要: バイオオイルと重質油の混合接触分解を対象として、生成物組成を予測する機械学習モデルを構築しました。複雑な原料組成を持つ反応系に対して、機械学習モデルの記述子に物理化学の知見を取り入れることで予測精度や解釈可能性を向上させるとともに、線形回帰の標準回帰係数から重要な反応因子の抽出を行いました。これによって、高予測精度と高解釈可能性を両立できる機械学習モデル構築の可能性を示すことができました。

安池さんのコメント: この度、化学工学会において優秀学生賞に選出いただき大変嬉しく思います。3年間の研究の集大成を発表しました。ご指導いただいた嶋田先生をはじめ、多くの議論を重ね共に頑張ってきた研究室の皆様に感謝申し上げます。現在、化学の分野では機械学習を取り入れた研究が盛んに行われています。本研究では実験装置を作製しデータを集め、機械学習モデルを構築しました。実験と機械学習の両方を経験できたことは今後も大きな強みになると確信しています。嶋田研究室での学びを活かし、4月からの社会人生活でも頑張りたいと思います。



【塩谷 友希さん】
受賞題目: 化学反応ニューラルネットワークによる少数・欠測データセットからの速度論モデル構築

発表概要: 化学反応ニューラルネットワークは機械学習モデルの一つであるニューラルネットワークを反応速度論に対応させることで、通常はブラックボックスになってしまうニューラルネットワークを反応速度式として物理化学的に解釈することが可能です。このモデルに対し、物質収支式の組み込みや最適化手法の検討を行うことで、少数データや欠測を含むデータを用いた場合における反応速度論モデルの自動構築が可能となることを見出しました。これにより、様々な反応系における実験データからの反応速度論モデル自動構築が期待できます。

塩谷さんのコメント: このたびは、化学工学会より優秀学生賞を受賞し、大変光栄に思います。この受賞は、指導教員である嶋田先生をはじめ、学科の先生方、研究室の皆様、家族など、多くの方々のご支援があってのことだと感じております。この場を借りて、心より感謝申し上げます。本研究は、データが限られた領域においてもAIを用いて化学反応を解明することを目指しています。本研究の成果がプロセス開発に不可欠である反応機構構築の一助となり、最終的には環境・エネルギー問題の解決に貢献することを目指して今後の研究活動に精進して参りたいと思います。



※本研究に関するお問い合わせは化学・材料学科嶋田 五百里 講師(iori@shinshu-u.ac.jp)へお願い致します。

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