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風間 茜さん(D3)が日本化学会第102春季年会(2022)にて学生講演賞を受賞

2022.05.18


3月23~26日にオンラインにて開催された日本化学会 第102春季年会(2022)において、大学院総合医理工学研究科 ファイバー工学専攻3年(髙坂 泰弘 研究室)・日本学術振興会特別研究員(DC-2)の風間 茜さんが、学生講演賞を受賞しました。講演は英語で実施され、学生講演賞は、発表内容、プレゼンテーション、質疑応答などにおいて優れた講演で、講演者の今後の一層の研究活動発展の可能性を有すると期待されるものに対して贈呈するものです。今年度の第102春季年会は去る3月23~26日の4日間、オンラインで開催され、学生講演賞は対象のB講演265件の中から80件が選考されました。

風間さんは令和3年度 日本学術振興会 若手研究者海外挑戦プログラムに採択され、カールスルーエ工科大学(ドイツ)のProf.Theatoの研究室に留学し、共同研究に従事しました。本発表は、この国際共同研究の成果の一つです。


受賞題目: 逆アルドール反応を用いた側基連動型主鎖分解が可能なビニルポリマーの開発


研究概要: ビニルポリマーは原料にUV照射や加熱するだけで合成できる便利な高分子材料です。高坂准教授と風間さんは、合成と同様の手軽さで、ビニルポリマーを小さな分子に化学分解することを考えました。手軽な分解がもし実現すれば、剥離可能な塗装技術や微細加工技術、資源循環などへの応用が期待できるからです。これまでの研究で、加水分解により原料を再生するビニルポリマーを世界で初めて開発していました。 今回、この先行研究や、後続研究における分解メカニズムを解析する過程で、β-ケトアルコールと呼ばれる化学構造が分解の鍵を握ることが予想されました。そこで、β-ケトアルコール構造を含むビニルポリマーを市販の簡単な原料から誘導し、加水分解を検討したところ、期待通りにビニルポリマーが分解したことが示唆されました。

風間さんのコメント: この度は、日本化学会において学生講演賞に選出していただき、大変嬉しく思います。本研究は、分解が難しいとされるビニルポリマーの側基を工夫することで、ポリマー主鎖に分解点を導入し、主鎖分解性ビニルポリマーの合成を目指した内容でした。発表後、多くの方々から興味を持っていただき、また評価していただき、研究者として気が引き締まる思いです。今回の受賞を励みに、これからも研究に精進していこうと思います。この場を借りて、ご指導いただきました高坂先生をはじめ、支えていただいたすべての方々に感謝申し上げます。



※本研究に関するお問い合わせは化学・材料学科髙坂 泰弘 准教授(kohsaka@shinshu-u.ac.jp)までお願い致します

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