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北川 達也さん(M2)・坂本 律さん(M1)・新村 寮一さん (B4)が日本比較生理生化学会第43回札幌大会にて大会委員長賞を受賞

2022.01.24


12月4・5日にオンラインにて開催された日本比較生理生化学会 第43回札幌大会において、大学院生命医工学専攻 生体医工学分野 修士課程2年の北川 達也さん、1年の坂本 律さん、繊維学部 機械・ロボット学科4年の新村 寮一さん(いずれも森山 徹 研究室) が、大会委員長賞を受賞しました。
本賞は、大学院生および博士取得5年以内の若手の一般発表者を対象に、優秀発表の表彰を目的として授与され、今回は45件中4件が受賞しました。


受賞題目: Verification of the first landing process of animals using deep-sea arthropod Bathynomus doederleini (深海性節足動物オオグソクムシを用いた、動物初上陸過程の検証)


発表概要: 約5億年前、動物初の上陸を果たしたのは節足動物です。水中で生活していた太古の節足動物は、どのように陸の環境へなじんでいったのでしょうか?この疑問に答えるため、私たちは、現在の深海で暮らすオオグソクムシを太古の動物のモデルとし、実験室の人工海岸へ放ちました。すると、その多くが海岸線に集まり、数か月間過ごしました。また、数個体は岸へ上がり、礫の隙間で暮らしました。岸の材質、気温、明るさを様々に変えても、これらの現象は観察されました。今後、海岸線のオオグソクムシの生理機能、骨格、行動に生じる変化を分析し、太古の動物が陸上へ進出したときに体験したできごとを明らかにしたいと考えています。


北川さんのコメント: この度は、日本比較生理生化学会において大会委員長賞に選出していただけたことを大変光栄に思います。 ご指導いただいた森山先生、研究室の皆様および関係者の方々に深く感謝申し上げます。現存するオオグソクムシを代用として、古代の節足動物が陸上進出を行う際にどのような適応を行ったかを検証する本研究が、多くの人に興味を持っていただいたことを大変うれしく思います。今後も、本研究が生物の進化の解明に少しでも寄与できるよう尽力したいと思います。

坂本さんのコメント: この度、日本比較生理化学会において大会委員長賞を頂けましたこと、大変光栄に存じます。そして、研究を指導していただいた森山先生をはじめ、研究に関わっていただいたすべての方に深く感謝申し上げます。今回、オオグソクムシの汀線付近の行動に着目し、水位変化に起因する特異な行動を調査しました。本研究で扱う節足動物の初上陸過程の検証は、生物の進化の軌跡を解き明かすことにつながる、大変興味深いテーマであると考えています。この度の受賞を励みに、節足動物の行動解明の一助となるべく、今後も研究に邁進する所存です。

新村さんのコメント: この度の受賞をたいへん嬉しく思います。オオグソクムシをはじめとした生物が未知の環境に身を置いた時、どのような行動を起こすのかは、まだ誰もやったことのない新規性のあるテーマだと思っています。これからもオオグソクムシを対象として様々な新しい行動を発見していきたいと思います。

 

左から坂本さん(M1)、新村さん(B4)、北川さん(M2)、捕獲・飼育に貢献した越野さん(M2)、指導教員の森山先生


※本研究に関するお問い合わせは機械・ロボット学科森山 徹 准教授(toru@shinshu-u.ac.jp)までお願い致します

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