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北河 大葵さん・木村 陸人さん(M2)が2021年度東海高分子研究会学生発表会にて優秀発表賞を受賞

2021.12.23


12月3日にオンライン開催された2021年度東海高分子研究会学生発表会において、大学院総合理工学研究科 繊維学専攻化学・材料分野 機能高分子学ユニット 修士課程 2年の北河 大葵さん、ならびに木村 陸人さん (いずれも高坂 泰弘 研究室) が、東海高分子研究会優秀発表賞を受賞しました。例年、学生の研究に対する奨励と一層の研究交流の活性化をはかることを目的として、平成20年度より東海高分子研究会において優秀なポスター発表を行った学生に「東海高分子研究会学生研究奨励賞」が贈られていました。今年はコロナウイルス感染拡大防止のため対面でのポスター発表は中止となり、オンラインにて実施された東海高分子研究会学生発表会において優れた研究発表を行った学生に「東海高分子研究会優秀発表賞」が授与されました。今大会では、43件中9件が選ばれました。


受賞題目: 水系における共役置換反応を用いた高分子主鎖切断反応 (北河さん)

発表概要: プラスチックによる環境汚染を背景に、自然界で分解する高分子の開発が求められています。生分解性高分子は有望な選択肢ですが、環境によっては分解しないこと、分解のタイミングや速度の制御ができないことなど課題が残っています。そこで、高坂研究室では生分解を補助する機構として、高分子にアンモニア水で分解する性質を与える技術を開発しました。本発表では、分解した際に色素が遊離する高分子を合成し、水系における分解反応を追跡しました。その結果、遊離成分の設計によって分解速度が制御できること、分解した断片の水溶性が低いと、分解が途中で減速することを見出しました。以上から、分解性高分子の設計指針が得られました。



受賞題目: 共役置換反応によるポリエステルの無溶媒分解:分子構造が分解性に与える効果 (木村さん)

発表概要: プラスチックによる環境汚染を背景に、分解性高分子の開発が求められています。高坂研究室では、アンモニアや酢酸で分解する高分子を開発しています。これまでの研究では有機溶剤や水を媒体に分解を促していましたが、最近の研究で、固体状態で分解剤と粉砕するだけでも、高分子が分解することがわかってきました。本発表では、高分子の構造や性質、分解剤の種類が分解に与える影響を調査しました。その結果、高分子の結晶性や貯蔵弾性率が分解性に影響することが示唆されました。この成果は「生ゴミと一緒にゴミ収集車で回収・粉砕すると、無毒な成分に分解する新しい環境配慮型プラスチック」の開発に繋がると期待されます。



北河さんのコメント: この度は、東海高分子研究会学生発表会において、優秀発表賞を受賞でき、大変嬉しく思います。私の研究の最終ゴールは、水中で化学分解しさらに生分解を経て完全分解するプラスチックです。本発表では、その初期段階にあたる化学分解のメカニズムを解明しました。この分解機構に基づき設計したプラスチックが実用化されれば、プラスチックによる海洋ごみ問題の解決へ向けた大きな前進が期待されます。残り数ヶ月程で卒業という時期ではありますが、今回の受賞を励みに、この先も日々精進して研究に取り組みたいと考えております。

木村さんのコメント: この度は、東海高分子研究会学生発表会において優秀発表賞を受賞でき、嬉しく思います。この研究は、無溶媒・室温・大気下という自然界に近い条件で、ポリエステルを環境負荷の低い分解物にする内容で、廃プラスチックによる環境汚染の低減に役立つと考えております。研究活動では、苦労することや大変なこともありました。そのため、愛着を持って進めてきたこの研究が、持続可能な社会の実現のために少しでも貢献できたらとても嬉しく思います。これからも、研究活動に精進して参る所存です。今回はありがとうございました。


※本研究に関するお問い合わせ・共同研究等は化学・材料学科高坂 泰弘 准教授(kohsaka@shinshu-u.ac.jp)へお願い致します。

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