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応用生物科学科 塩見 邦博 准教授が日本蚕糸学会 学会賞を受賞

2019.05.10


応用生物科学科の塩見 邦博 准教授が平成31年度 日本蚕糸学会 学会賞を受賞しました。3月22・23日に東京農工大学小金井キャンパスで開催された日本蚕糸学会 第89回大会において、授与式ならびに受賞講演に臨みました。受賞題目は「カイコガにおける休眠卵産生の分子機構に関する研究」です。

研究概要 : カイコ (Bombyx mori) は産卵直後に通常の発生を停止し、休眠する代表的な昆虫です。休眠を開始した卵は酸素消費量が極端に低下し、休眠間発育と呼ばれる独自の糖代謝系を作動させます。二化性のカイコでは、母親が卵の時期に受けた温度条件により母性効果として次世代卵の休眠性が決定します。例えば、卵を25℃に保護すれば次世代卵は休眠しますが、15℃では非休眠卵となって約1週間で卵が孵化します。このように、親が受けた温度情報が記憶・保存され、子供 (卵) の運命 (表現型) がプログラミングされるのです。このような現象は予知的適応応答と言われ、環境刺激に対して即時に反応するのではなく、環境情報の受容から現象の発現までに比較的長い期間を有する、生物学的に非常に興味深い現象なのです。塩見 准教授は環境温の受容から休眠性の決定に繋がる分子機構の解明を進めており、その成果を遺伝子組み換えカイコの効率的な作出や害虫防除に展開している点も評価されました。


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