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伊藤美穂さん (M1)・金森茉依さん (M2)・木村尚弥さん (M2) が分子生物学会で優秀ポスター賞

2016.12.13


大学院総合理工学研究科 繊維学専攻 応用生物科学分野1年の伊藤 美穂さんと理工学系研究科 応用生物科学専攻2年の金森 茉依さん (いずれも野村 隆臣 研究室)、ならびに理工学系研究科 応用生物科学専攻2年の木村 尚弥さん (新井 亮一 研究室) が、11月30日~12月2日にパシフィコ横浜で開催された第39回日本分子生物学会年会 (ホームページに受賞者一覧のPDF) において優秀ポスター賞を受賞しました。本年度は全2,717件のポスター演題のうち282件が優秀賞に選出されました。受賞演題はそれぞれ、「翻訳速度を低速化した新規タンパク質発現系の構築」(伊藤さん)、「水生昆虫ヒゲナガカワトビケラ (Stenopsyche marmorata) のコクーンシルクのタンパク質組成」(金森さん)、そして「蛋白質ナノブロック用超安定化人工蛋白質SUWA (Super WA20) の特性解析及び構造解析」(木村さん) でした。


研究概要 (伊藤さん) : 大腸菌内タンパク質発現系においてリボソームタンパク質L11の遺伝子を破壊した大腸菌変異株を発現宿主とすることで、従来では不溶性・機能失活する組換えタンパク質を可溶性・機能保持した状態で発現させることに成功しました。最大の特徴は、野生株より5倍も遅い変異株の生育速度を活かしてタンパク質の合成速度を低速化し、タンパク質の機能化に必要なフォールディングに要する時間を与えたことです。

研究概要 (金森さん) : ヒゲナガカワトビケラの幼虫が河川の流水環境で吐出するタンパク質性のシルクのうち、巣網や捕獲網の形成に使われるネットシルクと蛹期の繭の形成に使われるコクーンシルクの形態は異なっています。今回、電気泳動およびMALDI-TOF/TOF質量分析での解析により、両シルクのコアとなる成分は共通でしたが、コクーンシルクにはネットシルクには見られない複数のタンパク質成分が存在することを明らかにしました。


左から金森さん、伊藤さん、木村さん


研究概要 (木村さん) : 私たちは、タンパク質は茹でると変性するという一般常識を打破し、100℃を超えても変性しない超安定化人工タンパク質SUWA (Super WA20) の創製にすでに成功していました。今回、SUWAは非常に高い変性剤耐性を持つこともわかり、その立体構造をX線結晶構造解析によって明らかにしました。また、SUWAを利用したタンパク質ナノブロックを開発し、安定性が高い超分子ナノ構造複合体を構築することにも成功しました。

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