高機能ナノ繊維の創製から応用まで
- 教員氏名
- 向井 康人
- 職名
- 教授
- 所属
- 繊維科学研究所
- 研究分野
高機能繊維工学、繊維応用工学
- 研究課題
ナノ繊維フィルターによる高精度かつ高効率濾過プロセスの開発
ナノ繊維吸着膜による有害物の除去または有価物の分離・回収
ナノ繊維コアレッサーによる微小油滴の合一分離プロセスの開発
ナノ繊維とリガンドの融合による血中タンパク質のアフィニティ精製
- 出身校
- 名古屋大学
一言コメント | ナノ繊維はその特有の性状からさまざまな応用が考えられます。繊維表面を機能化することで用途は無限に広がります。ナノ繊維の機能化をキーテクノロジーとして快適で豊かな社会の構築に貢献します。 |
---|
研究紹介
高機能ナノ繊維を創出し、「安全な水の確保」や「有価物のリサイクル」に活用する
ナノ繊維を積層させて薄膜状に成形することにより、複雑な三次元ネットワーク構造・微細な空孔・広大な表面積を有する革新的なフィルター材料の開発を主に進めています。ナノ繊維に表面修飾を施して機能化することにより、ナノ粒子の高速・高精度分離を実現する精密フィルター、吸着・イオン交換機能や油滴合一機能を有する環境浄化フィルター、タンパク質や糖質を選択分離する生体膜模倣フィルターなどを創出し、SDGsの目標達成を念頭に置いて、各種関連産業での社会実装を目指しています。
エレクトロ・スピニング法によりナノ繊維フィルターを製造し、 表面修飾を施してさまざまな機能創出を図ります。 |
開発したナノ繊維フィルターの濾過性能や吸着性能を評価するため、 簡易フィルターテスト装置による試験とデータ解析を行います。 |
≪研究から広がる未来≫
高機能ナノ繊維をキーマテリアルとして、安全・安心・安定的な水アメニティを提供します(SDGs目標6)。また、無機廃液や都市鉱山から付加価値の高い材料のリサイクルを推進します(SDGs目標12)。こうした活動を通して産業技術や都市基盤を強化し、レジリエントでサスティナブルな社会を実現します(SDGs目標9)。