大学院の教育

機能高分子学コースでは、高分子が関わる機能材料設計の習得を念頭におき、高分子合成、高分子物性、機能性評価を含む高度で体系的な専門教育プログラムを提供します。コース内の授業科目は大きく「生命高分子学」「高分子機能材料学」「合成高分子学」「分子集合機能学」の４系統に分類することとし、それぞれの授業科目毎に基礎から最先端の研究動向までの幅広い知識を教授します。これにより、高度な専門知識と柔軟な思考力を備えた技術研究者の育成を図ります。

具体的な研究事例

• ナノファイバーを用いた生医学材料の展開、幹細胞を用いた臓器創成工学へのアプローチ、タンパク質、多糖類などの天然高分子材料を素材として用いた生医学材料の開発、生物繊維原料タンパク質に関する生化学
• 超分子化学に基づく新規ゲル化剤や増粘剤の開発、ゲル化機構の解明、ゲル化剤・増粘剤の化粧品などへの応用、異種素材（ナノ材料）との組み合わせによる繊維の高性能化（高強度化）・高機能化（導電化、抗菌付与など）、イオンや物質の透過を制御する機能高分子膜・マイクロメタルテキスタイル・カーボンナノファブリックの開発と応用、薄型軽量燃料電池の開発
• 人工筋肉を目指した高速大変形高分子アクチュエータの開発、高分子材料の電場・磁場応答性に関する研究、化学分解性を有する環境低負荷型機能性有機材料の開発、光機能性有機材料の開発、新しい機能高分子、高分子錯体の分子設計と合成、機能の応用、生体内機能錯体のバイオミメティックスによる機能繊維の開発、低分子化合物の自己集合を利用した機能性材料の開発・機能評価・応用についての研究
• 太陽電池等の電子材料に応用可能な新規液晶物質の合成と物性、特にディスコティック液晶物質のカラムナー相における自発的配向制御と有機薄膜太陽電池への応用、有機ELや有機トランジスタ、有機太陽電池などの材料科学とデバイス応用に関する研究、糖類を構成要素とする超分子材料を用いた機能性材料の開発、多糖類由来ナノウィスカー（微結晶）をフィラーとして用いた複合材料の開発