7月26日~8月3日 国際大学交流セミナーが開催されました
信州大学医学部国際交流室はこのほど、長年の協定校である河北医科大学と大学院研究科を中心に、『先端的予防医学の国際的協働に向けて』というテーマで、日本学生支援機構との共催による国際大学交流セミナーを開催しました。河北医科大学大学院副院長の姜玲玲教授(生化学)による基調講演のほか、主催大学側の全体講義は2つの特別講演と総括講義を実施しました。また、交流校の学生達は4つの講座に分かれてそれぞれ研修を行いました。個別講座に分散して受講した内容はその後のKnowledge Sharing Sessionの中で他のグループへ伝えることで共有し、学習を確実なものにすることができました。専門内容に関する講演、講義、実地体験は参加学生よりどれも高く評価されました。
本セミナーは松本市で行われた国連軍縮会議に合わせて実施しました。市民が自由に参加できる数々の関連事業に加え、当方が企画した市民との文化的交流はすべて予防医科学の底辺を支える概念としての『健康』『いのち』『人間と自然と動物の共存』『他者へのおもいやり』『平和』を視点に構成しました。初めて高校生達も参加した軍縮会議は市長によって「松本モデル」と呼ばれたように、本セミナーを軍縮会議中に実施したことで、若者を含めた松本市民の『世界平和を希求する意識の高さ』が交流校の学生達に伝わっていたことは修了発表のコメントにも表れていました。参加学生達は提供したすべてのプログラムに積極的に参加し、本セミナーの意図は十分理解されたことを実感しています。
交流校での参加者募集には8名枠に50名の応募があったと聞きました。東日本が大震災に見舞われた直後のことです。出入国予定空港を成田から、より安心して来られる空港へ変更しました。加えて到着予定日には思いがけない雷雨による欠航という事態が発生し、一行は北京に足止めとなり、翌日夜、到着空港を変更して、ようやく入国できました。
1日半遅れの開始、短期間の研修でしたが、予定した内容を期待以上に修得してくれました。何人かは院生としてあるいは研究者として再来日の希望表明がありました。本学関係者のコメントからも交流校の学生達の優秀性を評価し、受け入れ推進の意欲が高まったことが伺われ、今後の新たな協働が期待されます。
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開講式(07.26.2011) -
代謝制御学講座での研修1コマ -
林表千家茶道教室にて(お着物の方々の内3人は留学生) -
『希望』を暗記して中国語で朗読してくれた河北医科大生の皆さん