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2025年 秋・ドイツ 「欧州留学を通じて」(基礎研究)

氏名:久保田 健太
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2025年9月~2025年11月

留学先大学について:
ドレスデン工科大学はドイツのザクセン州ドレスデンという伝統ある街の中心地からトラムで20分ほどの場所に位置する総合理系大学です。約2割の学生が留学生で、学生としてはドイツ、中央ヨーロッパ、東ヨーロッパの限らず、世界各国から優秀な学生が集まっています。研究施設としては、医学部キャンパスでは生命科学の研究室がおおむねユニットごとに建物に分かれ位置しており、附属病院はドレスデン地方の大型病院として臨床やそれに付随する研究が行われています。
 
学習面について:
私は基礎研究留学の一環として血液腫瘍学教室のManja wobus教授の下に留学しました。この研究室では骨髄ニッチや白血病の病態機序に関する研究が行われていました。私はその中で低酸素下での骨髄幹細胞(MSC)の脂肪細胞、骨芽細胞への分化の影響を調べる研究に参加させていただきました。また、研究の他にも附属病院にて血液内科の実習にも参加させていただき、CAR-T療法やその管理、悪性リンパ腫や白血病の世界基準の治療を見学する機会にも恵まれました。
 
生活について:
初めの二週間は大学から少し離れた部屋に住み、後に大学近くの寮に住むことが出来ました。共にTUDに留学した仲間が同じ寮に住んでいたので安心でした。食事に関しては、パスタやソーセージ、ジャガイモなどドイツやヨーロッパ文化のものを自炊していました。物価が高く、旅行や娯楽にお金をできるだけ使うため安いスーパーを極力使うようにしていました。旅行ではベルリン、ライプツィヒなどドイツ国内に限らずスイス、ポーランド、チェコ、オーストリアなどにも足を延ばしました。

留学で得たこと:
留学を通して、研究面では自ら課題を見出し、何をすべきかを主体的に考える力を身につけることができました。また、思い通りに進まない場面でも柔軟に対応し、失敗の中から学びを得る姿勢の大切さを実感しました。日常生活の中では、雑談の中にも歴史や社会問題といった深い話題がしばしば登場し、過去の苦難を直視しながら未来へ進もうとするドイツの人々の姿勢に強い感銘を受けました。決して栄光だけでは語ることのできない東ドイツの歴史を乗り越えて培われた多様性とグローバルな価値観を肌で感じ、揺れ動く時代の中でも自分の軸を持ち続け、世界に目を向けることの重要性を学びました。

後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
留学というと、アメリカを思い浮かべる方が多いかもしれません。私自身も当初はアメリカ留学を希望していました。しかし、今回ドイツに3か月間留学するという貴重な機会を得て、結果的に本当に良い経験ができたと感じています。ドイツでの研究や生活を通して、日本では得ることのできない多様な価値観や考え方に触れることができ、自分の視野を大きく広げることができました。留学を考えている後輩の皆さんには、国にとらわれず、少しでも興味のある場所に一歩踏み出してほしいと思います。最後に、留学を支えてくださった先生方、エラスムス関係者の皆様、そして松医会の先生方に心より感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

 
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