2025年 秋・ドイツ 「ドイツ留学報告」(基礎研究)
氏名:岡村 百子
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2025年9月~2025年11月
留学先大学について:
ドレスデン工科大学は、ドイツで最も重要である9つの工科大学から構成されるTUに加盟しており、工学・自然科学分野での研究と教育の質で国際的に高い評価を受けている大学です。研究室は世界各国の研究者が集い、英語とドイツ語が飛び交う環境でした。留学生の受け入れ態勢が整っており、住居の手配や留学開始時の登録もサポートをしていただくことができました。
学習面について:
Medical Theoretical Center (MTZ)の中にあるDepartment of Vascular Endothelium and Microcirculation(血管内皮及び微小循環部門)で研究を行いました。臍帯静脈から血管内皮細胞を分離し、糖尿病治療薬であるメトホルミンの細胞増殖効果を計測しました。研究室名は血管内皮及び微小循環部門ですが、妊娠糖尿病に関する実験が行われたり、創傷治癒に関する実験が行われたりと、医学は複数の専門領域が融合して成り立つ学問なのだとつくづく感じました。
生活について:
宿舎はドレスデン工科大学付属大学病院と研究施設の区域のそばでした。キッチン、トイレ、シャワーは共用で、毎朝清掃員が掃除をしてくださいました。研究室までは徒歩5分でした。先生のご厚意により、臨床見学させていただいた皮膚科の臨床棟までは徒歩30秒でした。平日は朝から夕方まで研究室での実験と、合間の時間を縫って臨床の見学を行いました。食事は宿舎に戻ってとることが多かったです。休日はドレスデン市内にある博物館やドレスデンの郊外に出かけました。
留学で得たこと:
プログラムに参加する前は、基礎研究がどのようなものなのかわからず、敷居を高く感じていました。しかし、この交換留学プログラムに参加するため、5年前期に大学病院での臨床実習に加えて、大学院の授業を先取りして履修したり、基礎実験の手技を学んだりする中で、少しずつ基礎研究とはどのようなものなのか理解することができました。留学先では基礎研究を行い、研究者の世界を垣間見ることができました。修士課程に進学することや、基礎研究に携わることなど、将来の選択肢が広がったなと感じます。
後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
留学前は、日本語でしか学んだことのない、しかも日本語ですら理解をするのが基礎医学について、英語でやり取りをできるのか不安でいっぱいでした。しかし、実験設備や手技は日本と大差がなく、思いのほかすぐに勝手をつかむことができました。留学中、大変なことが起きても、3か月と思えば大抵のことは乗り切れます。不安があっても、少しでも留学に、あるいは基礎研究に興味のある方はぜひ挑戦してみてください。