研究開発計画

研究倫理に関するeラーニング教材の開発と配信

研究倫理学修の機会を十分に確保することの難しい研究者を対象に、研究不正(FFP)や疑わしい行為(QRP)を避け、「医学の進歩に貢献する」という医学研究者としての基本的責任を再認識しそのためのツールを確保して頂くことを目的として、研究倫理に関するeラーニング教材を開発し配信します。

教材の特長

  • 臨床系の学会では研究発表に際しての倫理指針を設けた上で倫理学修を義務付ける動きがあります。個人が複数の学会に所属することが一般的であることに鑑み、この教材が各学会共通の学修教材となることを目標としています。
  • 専門医資格条件のひとつに研究が挙げられている場合、これまで一部の機関では学修されていない内容を持つ共通の研究倫理学修教材として本教材が利用されることを目指しています。
  • 誌上発表や地方会を含む口頭発表に当たり、診療科長が管理下の先生方に「少なくともこれだけは勉強しておいて欲しい」とお考えになるような内容の教材となることを念頭におき、受講される方々の負担にならない範囲で効果的に学修できるよう、1単元の受講時間の目安を約15分として開発しています。

教材の利用

教材の内容および利用申込は「教材について」をご覧ください。

統計ワークショップの開催

科学的に妥当かつ再現性のある研究を行うことのできる医療者の育成を目標として、東京と大阪で年1回ずつ統計ワークショップを開催しています。参加者自身のパソコンでデータ解析を実践しながら、国際水準で認められるエビデンスの構築に必須とされる統計解析の基本を身につけます。研究の信頼性・再現性に関するeラーニング教材と併せてご利用頂くと、学修効果は一層高まります。

統計ワークショップのプログラム例

      2020年度
  1. 仮説検定の基本とP値
  2. 仮説検定のえらび方
  3. 背景表のつくり方
  4. 交絡と多変量解析
  5. 線形回帰モデル
  6. ロジスティック回帰モデル
      2019年度
  1. 統計と倫理について
  2. データの作り方
  3. 仮説検定の選び方/2群の比較
  4. p値と症例数計算
  5. 多重検定の問題/交互作用
  6. 回帰分析と多変量の解析

講師

新谷 歩( 大阪市立大学 医学研究科医療統計学 教授)
加葉田 大志朗(大阪市立大学 医学研究科医療統計学 特任助教)

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2020年度・2019年度ポスター