研究紹介(上肢班)

研究テーマ

臨床で得たヒントを研究にフィードバック ~上肢外科の魅力~

チーフ:
林 正徳(准教授)

上肢外科は外傷や疾患により障害が生じた上肢の機能を再建することを目的とした分野であり、整形外科の中でも特に扱う疾患が多いため、研究テーマが豊富です。信州大学上肢グループでは、日常の診療で得たヒントを研究にフィードバックさせ、臨床から基礎に至るまで様々なテーマで研究を行っています。特に末梢神経が圧迫されて生ずる絞扼性神経障害や手指の腱断裂、関節症の診断および治療法に関する研究、腱細胞分化や狭窄性腱鞘炎に関する基礎研究では、国際学会での発表や英文誌への投稿により、世界に情報を発信しています。

主な研究テーマ

  • 手根管症候群・肘部管症候群の画像所見や術後成績に関する研究
  • 母指CM関節症の術後動作解析や術後成績に関する研究
  • 小布施町民を対象としたコホート研究(おぶせスタディ)
  • 腱細胞分化や腱鞘炎発症メカニズムの解明
腱移行術中の写真
実験中の写真
マイオスタチンによる
腱細胞分化誘導

研究から広がる未来

  • 研究から得た結果を実際の患者さんの治療に生かすことができます。
  • 高齢者に生ずる疾患に対する新たな治療法や予防法の提案ができます。
  • 腱細胞分化や腱鞘炎発症メカニズムを解明することで、再生治療や新規治療法の開発などに応用できます。

大学院卒業後の未来像

研究を通じて、上肢外科に関連した疾患についての知識を深めることができます。また現象を多角的に捉える目を養うことで、以後の臨床やさらなる研究に役立ちます。