低炭素化社会を実現するフリーピストン式エンジン発電機の開発

フリーピストン式エンジン発電機はリニア発電を利用し、クランクやカムといった動力変換機構が不要となるため、効率改善への期待が大きい

フリーピストン式エンジン発電機の発電実験
私の研究室では、フリーピストン式エンジン発電機に関する研究を進めています。本システムは、リニア発電機を利用しており、エンジンの燃焼エネルギーはクランクやカムシャフトを経ずに電気エネルギーへ変換されます。動力変換機構の省略によりエネルギー変換効率の改善が可能となり、二酸化炭素の排出量低減が期待されています。また、多様な燃料に対応可能であることから、ゼロカーボンの⽔素や再生可能エネルギーのバイオガスを燃料としたエンジン発電機も研究されています。
本研究室では、エネルギー変換効率の向上を目的に、リニア発電機設計やインバータ発電制御のシミュレーションを行っています。また、小出力の模型用エンジンを利用した発電実験により、ピストン動作がエネルギー変換効率に与える影響について研究を進めています。
研究から広がる未来
世界各国では低炭素化社会実現に向けた研究開発が盛んに進められています。本システムは、電気⾃動⾞・ハイブリッド自動車の充電用途だけでなく、⾃家⽤発電機や分散型電源などへの応用が期待されており、地球の未来を拓く礎になるものと考え、研究を進めています。
卒業後の未来像
電機メーカ、電子部品メーカやインフラ企業に技術者として就職します。 研究室では、近年の目まぐるしい技術革新に対応するための「物理的思考力」の養成と、自立して力強く社会に貢献するための「人間力」向上を目指します。
プロフィール
2011年3月東北大学大学院博士前期課程修了。㈱東芝、長野県工科短期大学校電子技術科講師を経て、2019年より現職。博士(工学)(信州大学)。 研究分野は電気機器で、主にリニアモータ・リニア発電技術、高効率モータに関する研究。
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