力を電気に、電気を変位にかえる 環境にやさしい圧電材料を目指して

圧電セラミックスの作製。プレス機を使って、粉末をペレット状に成型(左図)し、炉に入れ(右図)、1000℃以上で焼成することでセラミックスが得られる。

作製した圧電セラミックスの電気的特性の測定。温度や周波数を変化させて、誘電率や共振特性の確認を行う。
圧電材料は圧力を加えると電気(電荷)を発生し、電圧を加えると変形(伸び縮み)する材料で、超音波振動子、フィルタ、アクチュエータなどに使われています。番場研究室では圧電材料、特に圧電セラミックスに関する研究を行っています。現在用いられている圧電セラミックスの多くは環境や人体に有害な鉛を含んだものであるため、研究室では環境に配慮した鉛を含まない圧電セラミックスの開発を目指しています。セラミックスの特性は組成だけでなく、微細構造にも影響されるため、試行錯誤を重ねています。
研究から広がる未来
圧電材料は振動子や微小制御可能なアクチュエータなど様々な応用があります。材料はそれらデバイスの特性に深く関わっているため、材料開発は非常に重要です。材料から高機能デバイス、更には私達の便利な未来の生活が広がっていきます。
卒業後の未来像
卒業・修了生の進路は電力会社から電気機器メーカー、公務員まで多岐にわたっています。どのような分野でも活躍できる人材になれるようにと研究室では研究遂行能力や問題解決能力をしっかり身につけるように指導しています。
プロフィール
大阪大学大学院工学研究科物質化学専攻博士後期課程を修了後、信州大学工学部電気電子工学科助手を経て、2006年より現職。 研究分野は電子セラミックス。
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