農学部で近未来農林総合科学国際シンポジウムを開催
13年03月18日
平成25年2月27日に農学部近未来農林総合科学教育研究センターが主催となり、未来を切り開く農林総合科学をテーマに中国、米国、オーストラリアおよび日本の第一線で活躍している5名の研究者をお招きし、農学部で国際シンポジウムを開催しました。
中村農学部長の開会挨拶で幕を開けたシンポジウムでは、3つのセッションでそれぞれ専門の研究者が森林の持続性や保全、国内や海外の林業の実情、排水処理技術におけるバイオテクノロジー利用等について発表を行い、各講演後には活発な質問や意見交換がされるなど、約100名の学生・教職員が熱心に耳を傾けました。
近未来農林総合科学教育研究センターは、信州大学農学部の既存の学科及び附属施設がこれまで培ってきた実績をもとに、近未来に向けて「農」を礎にした地方発「豊かさ」の発掘・インキュベーション・発信を行うとともに、持続型の近未来型農林業システム実現の基盤確立を図る組織として平成23年に設立されたセンターで、今回のシンポジウムは、このセンターがテニュアトラックの先生方を中心に活動開始1周年を記念して、科学の視点からみた近未来の農林業を発信することを目的として開催されました。
農林科学の教育研究の発展や充実を目指し、今後もこうした講演会やシンポジウムの計画があるということです。
<発表内容>
[セッション 1] 生態系リスクマネージメント部門
座長 斉藤 仁志 助教、近未来農林総合科学教育研究センター
[1] 持続可能な森林経営における特用林産植物の開発および保護に関する研究
スノキ属(Vaccinium)植物の生態調査および開発利用
王賀新 教授
大連大学、現代農業研究院 中国
[2] 森林計画制度と不均一な林業収益について
當山 啓介 助教
東京大学、千葉演習林
[セッション 2] バイオリソース部門
座長 上野 豊 助教、近未来農林総合科学教育研究センターバイオリソース部門
[1] 嫌気性廃水処理プロセスにおける微生物エコシステムの解明に向けて"
成廣 隆 博士
イリノイ州立大学 米国、(独)産業技術総合研究所
[セッション 3] エピゲノミクス部門
座長 鈴木 俊介 助教 近未来農林総合科学教育研究センター
[1] 有袋類:生命医学研究のモデルとして
マリリン レンフリー 教授
メルボルン大学 動物学分野、オーストラリア
[2] 哺乳類の進化と多様化におけるLTRレトロトランスポゾン由来遺伝子の役割
石野 史敏 教授
東京医科歯科大学 難治疾患研究所 エピジェネティクス分野
