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「NHK大学セミナー in 信州大学」で、サンドウィッチマンが講師として復興支援について講演

12年10月26日

サンドウィッチマン

サンドウィッチマン

信州大学学生総合支援センターとNHK長野放送局・松本支局は平成24年10月25日、「第3回NHK大学セミナー in 信州大学」として、『被災地、そして日本を元気にしたい-サンドウィッチマンと考える復興支援』を信州大学松本キャンパスで開催しました。

今回のNHK大学セミナーと信州大学のコラボレーションでは、「復興支援」をテーマとし、震災発生直後から被災地の復興支援で精力的に活動している、宮城県仙台市出身のサンドウィッチマンのお二人を講師として招き、学生の人間力育成・向上を目的として企画されたもので、立ち見も含め300人の学生が詰めかけました。(定員から溢れてしまい、中に入れない学生も多数見られました)

 

セミナーの冒頭ではサンドウィッチマンによるネタの披露があり、会場は爆笑の連続でしたが、その後トーク形式による講演が始まると、お二人から語られる震災発生時の生々しい体験や、その後の復興支援についての真摯な取組みや姿勢について、参加者全員が真剣に耳を傾けていました。

 

会場には、東北に続き3月12日に被災した長野県栄村出身の学生や、東北でボランティア活動に参加した学生もおり、サンドウィッチマンのお二人は「栄村のことはずっと頭にあった。東北の復興は少しずつ進んではいるが、現在も行方不明者を探し続けている人もいる。ボランティアではなく観光目的でも良いので、若いうちに是非東北へ足を運んで欲しい」と呼びかけ、セミナーは成功裏に終了しました。

会場の様子

会場の様子

真剣な表情で講演に聴き入る学生

真剣な表情で講演に聴き入る学生

レポート:サンドウィッチマンと考える復興支援(概要)

(聞き手:NHK 松岡忠幸アナウンサー)

震災発生時の状況

震災発生時はちょうど気仙沼湾の魚市場でロケ中でした。そして14時46分に地震が発生しましたが、立っていられないくらい揺れて、マイクロバスが倒れそうになっていました。
その後、津波が来るということで高台に避難しましたが、15時30分過ぎに津波が押し寄せ、目の前で民家やビル、係留していた船が次々と飲み込まれていきました。
結局夜になってから高台から下りることができ、気仙沼駅近くのホテルのロビーを借りて一夜を過ごしましたが、携帯もつながらず、停電のためテレビも観られないため、状況が分かりませんでした。


東京へ戻ってからの状況

仕事のため、3月14日に一般道で東京へ戻りましたが、福島から南はコンビニエンスストアも普通に営業しており、あまりのギャップに「こんなに違うのか」と思いました。

夜になり、街でカラオケ店の呼び込みをされたときに、「被災地の状況が伝わっていない」「伝えなければならない」と感じ、15日の昼の生放送で初めて東北の状況を伝えました。

救援物資等も必要でしたが、携帯電話やメールが使えない状況なので、安否確認が大事だと思い、テレビでできるだけ多くの避難所を放送して欲しいと伝えました。


義援金について

義援金については、「何かしなきゃいけない」「何ができるのか」と考えた結果、全財産を震災で失った人が多数いるということを考えて始めました。"東北魂義援金"という口座を作って義援金を募りましたが、一ヵ月半で3億円が集まり、感謝とともに「皆が一つの方向に向いている」と感じました。

集まった義援金については、青森県から千葉県までの6県の県知事に直接手渡しをしました。


現在の復興の状況について

現在は瓦礫の山も徐々に小さくなっており、少しずつですが復興は進んでいます。ただ、未だ行方不明者は2,000人とも言われ、探し続けている人がいます。また、海の中には津波で流された家屋や家財、車両などが大量に沈んでいて、そのため網が張れずに漁ができないというような状況もあり、まだまだやらなければならないことが多くあります。


セミナーに参加した学生に向けて

とにかく、東北に行って欲しいです。今もボランティアの学生は多いですが、観光名所も復旧しており、ボランティアじゃなくても良いので、是非若いうちに東北に足を運んでみてください。そこで、一日一日を大切に生きなければいけないとか、何か大切なことに気づくと思います。