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平成24年度「大学間連携共同教育推進事業」の選定結果について医学部と繊維学部が会見

12年09月05日

挨拶する山沢清人 学長(右から2番目)

挨拶する山沢清人 学長(右から2番目)

文部科学省が実施した公募事業「大学間連携共同教育推進事業」に、信州大学医学部の「研究者育成の為の行動規範教育の標準化と教育システムの全国展開」及び繊維学部の「繊維系大学連合による次世代繊維・ファイバー工学分野の人材育成」が採択され、9月4日に医学部・繊維学部合同で会見を行いました。

まず山沢学長が会見に先立って挨拶、続いて福嶋医学部長より事業の説明がありました。

近年、我が国では研究者による不祥事(論文改ざん、捏造、不正行為等)が相次いでおり、大学院教育における十分な研究者リテラシー教育の必要性が高まっていますが、現在の日本には研究者リテラシーを担当する教員も少なく、標準化された教育教材もないという現状がありました。

一方、米国においては2010年以降、4年間に8時間以上の「責任ある研究行為」に関する倫理学習を、学部生から新任教員にまで義務付けており、97%の大学がCITI(Collavorative Institutional Training Initiative)が運営する、e-learningシステムを使用しています。

信州大学では、このCITIの設立に関与された市川家國教授を特任教授として招き、CITIの協力のもと、米国と同様のe-learningシステムを導入し、また米国大学との協働作業を通じてグローバルに共通な研究倫理・研究方法論等のWEB教材、および我が国の指針・法律・文化等を踏まえた日本仕様の教材の充実を図ります。


事業の実施体制は信州大学が主幹校となり、東京医科歯科大学、福島県立医科大学、沖縄科学技術大学院大学、北里大学、上智大学と連携し、大学院生・留学生用教材作成、広報活動等を行います。そして、今後継続して利用機関の拡大を図り、国際標準とされる行動規範を理解した研究者の全国的育成を目指します。

医学部に続き、繊維学部の採択事業について、濱田繊維学部長より説明がありました。

採択となった「繊維系大学連合による次世代繊維・ファイバー工学分野の人材育成」では、大学院に「繊維・ファイバー工学分野」の専攻を有する信州大学、京都工芸繊維大学、福井大学が教育研究資源を連携・融合し、我が国における繊維系大学院連合の構築を目的とします。

この繊維系大学院連合と、産業関連団体、繊維系資格関係団体、繊維系関係学会とが連携し、高度な知識・技術とグローバルな視点を兼ね備えた技術者・研究者の育成を進め、さらには産業界の要請に応える「共同の教育・質保証システム」の構築を図ります。

さらに、現在高齢化が課題となっている繊維技術士については若手技術者の資格取得の推進、また教育者の人材不足が課題の繊維製品品質管理士については、その育成・指導を行える人材の育成を目指します。

医学部 福嶋義光 学部長

医学部 福嶋義光 学部長

医学部 市川家國 特任教授

医学部 市川家國 特任教授

繊維学部 濱田州博 学部長

繊維学部 濱田州博 学部長