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「第89回日本生理学会大会 市民公開講座」を開催

12年04月09日

  平成24年4月1日(日)、信州大学は、将来の医療人育成のためにと、第89回日本生理学会大会が主催する「市民公開講座」を共催で長野県松本文化会館にて開催しました。(ほかに山梨大学、信州大学男女共同参画推進委員会が共催)

 

  中高生と保護者、一般の方々およそ1,100名が参加、会場からの質問も活発な熱気のある公開講座となりました。午前の部は「医療人を目指す女性のために」というテーマで、大会長の大橋俊夫教授(医学部器官制御生理学講座)、男女共同参画事業推進委員長の山沢清人学長、福嶋義光医学部長の挨拶に続いて、九州大学名誉教授・元副学長の水田祥代氏(現福岡歯科大学常任理事)、自治医科大学医学部長桃井眞里子氏、信州大学医学部器官制御生理学講座河合佳子准教授の三氏が講演しました。


  水田氏は、「人生には、上り坂、下り坂、そしてまさかの坂がある」と「まさか女性が…」と言われ続け歩んできた小児外科医としての道程を語り、現状は女性が働きやすくなるための制度が先行するが、意識が遅れていること。女性医師には、家庭や仕事はその時々の優先順位で対応し、誇りをもって仕事をしていってほしいと語りました。


  桃井氏は、日本の医療は世界トップレベルの水準であるが、支えている医師は少なく、医師の負担が過酷であること。過剰な滅私奉公のような働き方をしてしまうことから、意識を改革し、新たな働き方、あり方をめざすべきと語りました。


  また河合准教授は、結婚、子育てをしながら、キャリアを継続してきた自らを紹介し、夢や希望を持ち続けてほしいと述べました。


  午後の部は「あすを担う医療人育成のために」というテーマで開催され、大橋俊夫教授、諏訪中央病院名誉院長鎌田實氏、日本赤十字社医療センター院長幕内雅敏氏がそれぞれに講演し、生理学の面白さ、医師、医療職のやりがいや魅力、肝臓移植手術に見る工夫や考え方、研究者の醍醐味について語られました。


  参加した女子高校生からは、「医療現場はハードで大変だけれど、その中で女性が活躍されていて、すごいなと思いました」、「同じ女性として、がんばって、女性の特色を生かした医療の仕事ができればいいなと思いました」などの感想が聞かれました。

 

 

(右から)九州大学名誉教授・元副学長 水田祥代氏(現福岡歯科大学常任理事)、自治医科大学医学部長 桃井眞里子氏、信州大学医学部器官制御生理学講座 河合佳子准教授

(右から)九州大学名誉教授・元副学長 水田祥代氏(現福岡歯科大学常任理事)、自治医科大学医学部長 桃井眞里子氏、信州大学医学部器官制御生理学講座 河合佳子准教授

大橋俊夫 大会長(医学部器官制御生理学講座 教授)

大橋俊夫 大会長(医学部器官制御生理学講座 教授)

多くの方々に参加いただきました

多くの方々に参加いただきました

諏訪中央病院名誉院長鎌田實氏

諏訪中央病院名誉院長 鎌田實 氏

日本赤十字社医療センター院長幕内雅敏氏

日本赤十字社医療センター院長 幕内雅敏 氏