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信大OBが登山界のアカデミー賞「ピオレドール賞」を受賞!

11年05月24日

ピオレドール(黄金のピッケル)を掲げる横山さん(写真右)

ピオレドール(黄金のピッケル)を掲げる横山さん(写真右)

  カナダの最高峰ローガン(5959メートル)南東壁を昨年5月に初登攀した本学山岳部OB(理学部卒)の横山勝丘(かつたか)さんに、登山界のアカデミー賞と呼ばれる「ピオレドール(黄金のピッケル)賞」が贈られました。「ピオレドール賞」はフランスの山岳団体と山岳雑誌が最も優れた登山家に贈る賞で、2011年度は世界各国53隊のトップに選ばれる快挙となりました。
  なお、日本隊の受賞は、過去2009年度に別の2隊が初めて受賞して以来の受賞です。

 

(以下受賞を受けて横山さんからの言葉)

ピオレドール賞を受賞して
  今回、19回目となるピオレドール賞を受賞することができ、大変うれしく思っています。クライマーというのは、賞を取るために山に登っているわけではありませんが、こうやって私たちのクライミングが世界に認識され、評価を得るという機会はなかなか訪れるものではありません。まずは、その事実を素直に喜びたいと思います。
 一週間もの間フランスのシャモニに滞在しましたが、町そのものに歓迎ムードが溢れ、そこに世界中から多くのクライマーやジャーナリスト、そして一般市民も集まり、同じ時間を共にし、彼らと山というものを媒体として繋がっているのだという実感を得ることができました。言ってみれば、欧米では登山は「文化」なんですね。それを実感することができただけでもシャモニを訪れた価値があると思っています。
  思えば、私は小学生の頃から登山を続けてきました。1998年4月、信州大学理学部に入学してすぐに、信州大学山岳会に入りました。そこでの4年間は、今思い返しても珠玉の時間です。私は信州大学山岳会で強くなれた、一人前になれた。自信をもってそう言うことができます。
  一学生としては、ろくに勉強もせずに教授を困らせてばかりの学生だったことは認めなければなりません。しかし、何か一つの事に集中して取り組む、それがどれだけ大切か。そんなありきたりなことを知れたのも事実です。何か一つでも、本気で取り組めるものに出会えることは幸せだと思います。
  信州大学は周囲を山に囲まれたとても美しい場所にあります。ぜひ皆さんにも、山を楽しむ-登山やクライミングのみならず、山の中にいるだけでも-そんな行為が日常になってくれたらと願っています。