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長野県大学発ベンチャー支援ネットワークシンポジウム開催

07年03月15日

会場風景

会場風景

 3月8日(木)、工学部若里キャンパス(長野市)において、「信州大学発ベンチャー大集合」(*長野県大学発ベンチャー支援ネットワークシンポジウム)が開催されました。支援ネットワーク会員の呼びかけもあり、若里総合研究棟の大会議室がほぼいっぱいになる、150名の参加をいただき、活気あるシンポジウムとなりました。
 午後1時にスタートしたシンポジウムは、開催のあいさつが終わるとすぐに、信州大学発ベンチャー企業として8社、これから起業を目指すプレベンチャー2社の計10社によるプレゼンテーションが行われました。コンパクトにまとめられた内容でしたが、各社の熱意と意気込みが感じられる発表となりました。
 続いて関東経済産業局新規事業課、中嶋重光企画係長の「大学発ベンチャーの抱える課題と解決」と題した講演では、「人材の確保・育成」、「資金調達」や「販路開拓」といったベンチャーの課題が浮き彫りにされ、ベンチャーを支援するネットワークの強化がとても大切であることが語られました。
 また基調講演として、慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科助手、牧 兼充先生を講師に迎え、ご自身が事務局長を勤める「SIVアントプレナー・ラボラトリー」の取組みや育成プログラム(アントレプレナー教育)について解説していただきました。
大学発ベンチャーには応援団が必須であること、慶応大学では、特色ある応援団として、同窓会組織からつながる産業とのネットワークが構築されていて、現在35の外部組織が会員となって支援をしているそうです。さらにアントレプレナー教育による人材育成が必要であり、インキュベーション(起業家支援)でも、アントレプレナーマインドが重要なポイントであることが語られました。アントレプレナーとは、一般に「起業家」と訳されますが、牧先生によるとそれは全体の一部分の解釈で、諸外国では「さなぎが蝶になる瞬間」「物事を積極的に取り組もうとする行為」「果敢に挑む姿勢」などの意味もあるそうです。
 シンポジウム終了後には懇親会が催され、牧先生から学生のみなさんにメッセージをいただきました。
「自分のやりたい事を思い切りやってください。好きなことがなかったら、見つけてみよう!すぐに見つからなくても、見つかるまであきらめないでがんばって。まずは、身近なことに目を向けて挑戦していくこと。それ自身は実を結ばなくても、そこで真剣にやったことは必ず身になっているはずだから」とのことです。

*長野県大学発ベンチャー支援ネットワークとは、大学の研究シーズと地域産業界の優れた技術を融合し、地域新事業の創出や、ベンチャー企業を育成・支援することを目的に、経済産業省の広域的新事業支援ネットワーク拠点重点強化事業により支援を受けているものです。信州大学は平成17、18年度に採択されました。長野県内にある3つの大学のほか、県や市町村などの行政機関、県内外の金融機関など49の団体がネットワークに参加しています。
(研究推進部)

関東経済産業省・中嶋係長

関東経済産業省・中嶋係長

慶応大学・牧助手

慶応大学・牧助手