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大学院工学系研究科学生ハート大賞優秀賞受賞

06年12月26日

左から谷澤さん、関根さん

左から谷澤さん、関根さん

 工学系研究科地球生物圏科学専攻(修士1年)の関根一希さん、谷澤崇さんが「ハート昆虫研究奨励基金 第6回ハート大賞2006」の優秀賞をダブル受賞し、このほど、記念のトロフィーと副賞10万円を、それぞれ受け取りました。

 ハート昆虫研究奨励基金による「ハート大賞」は、若い昆虫学研究者のユニークな研究(全国の大学・大学院での多彩な研究活動を通じ、人間生活を楽しくする技術・サービス・製品開発の実現や、バイオテクノロジー進行への貢献が期待されています)を奨励するために設立されたもので、今年で6年目を迎えます。専門の研究者の意見も参考にされた書類審査によって、16名の受賞者(最優秀賞1名、優秀賞10名、奨励賞5名)が選出されました(詳しくは下記HP)。

http://www.heart-jp.co.jp/taishou/jushosya/jusho02.html

 関根一希さんの受賞題は「オス・メスからなる両性個体群とメスだけの雌性個体群からなり、両タイプが混在するオオシロカゲロウの系統進化学的研究」です。長野県の千曲川をはじめ、日本国内のたくさんの地域において、オスなしでも繁殖できてしまうように特化した昆虫種を対象に、その進化史について比較発生・組織学、遺伝子解析などからアプローチしたものです。

 谷澤崇さんの受賞題は「オス親が子育てをするコオイムシの特異な繁殖戦略と発生」です。動物の世界ではたいへん珍しい父親だけが卵(仔)の世話をする昆虫の進化史について、発生・生態学的にアプローチしたものですが、仔が父親の次の繁殖を間接的に手助けしていることも明らかとなりました。

 二人には、生物学副読本『昆虫発見!!』の原稿執筆が依頼され、現在原稿を作成中だそうです。

(理学部・生物科学科 東條幸治助手)