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大学院理工学系研究科修士課程電気電子工学専攻2年杉村佳奈子さんがIEEE Magn. Soc. Shin-etsu Chap. Best Student Presentation Awardを受賞

15年11月24日

  大学院理工学系研究科修士課程電気電子工学専攻2年生で先端磁気デバイス(佐藤・曽根原)研究室の杉村 佳奈子さんが、平成27年度東北大学スピニクス特別研究会(主催;東北大学、協賛;IEEE Magnetics Society Shin-etsuChapter、信州大学工学部スピンデバイステクノロジーセンター)においてIEEE Magnetics Society Shin-etsu Chapter Best Student Presentation Awardを受賞しました。

  受賞題目は、「Fabrication and evaluation of high resistive surface film on carbonyl-iron powder for iron-based metal powder / resin composite core」で、現在開発中のSiC/GaN次世代パワーエレクトロニクス用省エネ電力変換装置におけるパワーインダクタ用鉄系金属微粒子/樹脂複合材料低損失鉄心に関するものです。今回の表彰は、20件以上の学生発表より厳正なる審査を経て2件選出されたうちの一つです。

  東北大学スピニクス特別研究会は東北大学および東北地区の学術機関に所属される先生方が中心に運営される磁気分野の研究会で、本年度は同分野の研究者が多い信州地区で実施されることになり、11月19日~20日に信州大学工学部で開催されました。また、IEEE Magnetics Society Shin-etsu Chapterは信越地区のIEEE Magnetics Society会員で構成され、Best Student Presentation Award は今回の研究会で初めて授与されました。

  杉村 佳奈子さんは、現在信州大学大学院5年一貫 「サスティナブルソサイエティ グローバル人材養成 学位プログラム」(エネルギーコース)に所属しています。プログラムの一環である研究室ローテーションで環境・エネルギー材料科学研究所/環境機能工学科の手嶋・是津・我田・林研究室と昨年度から共同研究を始め、同研究室の林 文隆 助教らの御指導・御協力の下、低損失鉄心を実現するべく既存の鉄系金属微粒子に40 nm程度のシリカ被膜を付け電気抵抗率を高くさせることに成功しました。本発表内容は、その内容と大気中熱酸化膜により高抵抗化する手法についても述べ、電気的・磁気的特性および微粒子表面の元素分析など詳細に分析した結果について述べました。

  また本研究テーマは、JST スーパークラスタープログラム(京都地域)サテライトクラスター(長野地域)およびNEDO (低炭素社会を実現する次世代パワーエレクトロニクスプロジェクト の一環) 、科研費の研究テーマでもあり、新たな学術的知見だけでなく社会実装に向けて加速していく予定です。授賞式は、11月20日に信州大学工学部 総合研究棟 1F 大会議室で開催された平成27年度東北大学スピニクス特別研究会 表彰式において行なわれました。