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信州大学国際科学イノベーションセンターの開所式を行いました

15年06月09日

テープカット

テープカット

  アクア・イノベーション拠点(COI)の中核施設となる信州大学国際科学イノベーションセンターの開所式が6月2日、長野市の信州大学長野(工学)キャンパスで開かれました。山沢清人学長のほか、来賓の小坂憲次・元文部科学大臣(参議院議員)、土屋定之・文部科学審議官、阿部守一・長野県知事、アクア・イノベーション拠点の研究リーダーである遠藤守信・特別特任教授など約250人が出席し、テープカットなどのセレモニーが行われました。
  山沢学長は式典で、「国際的な研究施設が信州に完成したのは大変うれしい。責任の重さを感じて研究するとともに、次世代を担う技術者、科学者を育てていきたい」と決意を語りました。これに対し、小坂元文部科学大臣は、「アクア・イノベーション拠点は、21世紀の人類を救うテーマ。どんな障害も乗り越える突破力を発揮し、信大からノーベル賞受賞者を出して欲しい」と激励しました。土屋文部科学審も、「建物を見て大変感激した。水は人類が直面する最も深刻な課題の一つ。課題が大きく、狙った成果を得るのは難しいとは思うが、リスクは文部科学省が必ず取るので、思い切って挑戦して頂きたい」とエールを送りました。
  テープカット式では、山沢学長や来賓など16人が横一列に並び、司会者の「どうぞお願いします」の合図で、一斉にテープが切られました。
  セレモニーに先立って行われた記念講演には、2014年ノーベル物理学賞受賞者でカリフォルニア大学サンタバーバラ校の中村修二教授が登壇しました。中村教授は、「日亜化学時代はお金がなく、実験装置を手作りした。どん底まで落ち込んでも諦めなかった」などと青色発光ダイオード(LED)開発までの苦労を語りました。また、米国での研究について「実験が得意なアジア系の学生、理論が得意な欧米系の学生とバラエティに富んでいる」「盛んな起業が研究者のモチベーションにつながっている」と述べ、学生たちから多くの質問を受けました。
  中村教授の記念講演は、学内LANを使ったテレビ会議システムにより、信州大学松本本部(松本市)だけでなく、工学(長野市)、教育(同)、農学(南箕輪村)、繊維(上田市)と全キャンパスの講義室などに中継され、約550人の市民や学生が視聴しました。
  センターは、文部科学省の「地域資源等を活用した産学連携による国際科学イノベーション拠点整備事業」(平成24年度)で設置され、①一つ屋根の下でのオープンイノベーションを実現する実験室や研究オフィス、②最先端の計測・分析評価機器、③成果を紹介する展示コーナー、④シンポジウムやワークショップのスペース、⑤環境に配慮した設備、を備えています。
  また、センターは、文部科学省および科学技術振興機構が推進する「革新的イノベーション創出プログラム(COI STREAM)」の一つ、センターオブイノベーション(COI)プログラムに採択された「世界の豊かな生活環境と地球規模の持続可能性に貢献するアクア・イノベーション拠点(アクア・イノベーション拠点)」の中核施設でもあります。このプロジェクトでは、新開発のナノカーボン膜を使った革新的な造水・水循環システムの構築を目指し、信大のほか、物質材料研究機構、理化学研究所、日立製作所インフラシステム社、東レ、昭和電工、長野県など産学官連携の体制で研究が進められています。

山沢清人学長のあいさつ

山沢清人学長のあいさつ

小坂憲次元文部科学大臣のあいさつ

小坂憲次元文部科学大臣のあいさつ

土屋定之文部科学審議官のあいさつ

土屋定之文部科学審議官のあいさつ

中村修二教授の記念講演

中村修二教授の記念講演