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平成29年 年頭のご挨拶

教職員向けお知らせ

平成29年 年頭のご挨拶

17年01月04日

平成29年 年頭のご挨拶

学長 濱田州博

 

  謹んで新年のお慶びを申し上げます。

  平成29年が教職員、学生の皆様をはじめ関係する皆様にとって良い年でありますようまずは祈念申し上げます。本年もよろしくお願い申し上げます。

  昨年、平成28年を振り返って最も衝撃的に感じた出来事は、英国のEU離脱とトランプ氏が米国次期大統領に当選したことです。英国には1,000社近い日系企業が拠点を構えており、欧州における生産や販売の拠点としての活動を行っているようです。これら企業の活動にどのような影響を及ぼすか今後の展開を注視する必要があるかと思います。また、トランプ大統領になったとき、日本がどのような影響を受けるかについては不明な点が多く、この不明さが不安を助長しているように思います。大統領就任後の政策について注視する必要があると思います。


  科学の面では、理化学研究所のチームによる113番元素「ニホニウム」の発見が印象に残っています。アジアで初めて命名権を獲得し、「日本」にちなんだ名前となったことは日本の科学力を示すよい機会となったと感じております。もう一つ、東京工業大学栄誉教授の大隅良典先生がオートファジーのメカニズム解明によるご功績でノーベル医学・生理学賞を単独受賞されたことも日本の科学力の高さをアピールしたと感じております。ただ、大隅先生もおっしゃっているように10年後、20年後に向けて日本の科学力をさらに高めていくためには、基礎研究への投資も含めバランスのよい研究費配分を行っていく必要があると思います。


  ところで、平成28年度から第3期中期目標・中期計画期間が始まりました。昨年のご挨拶でも申し上げましたが、信州大学は、3分類の内、重点支援①を選択し、先鋭領域融合研究群を中心とした世界的な教育研究と多分野における地域的・全国的な教育研究拠点を構築することを目標に掲げております。地域的な取組を重視しながらも特色ある分野で世界ナンバーワンを目指していければと考えております。そのような中で、世界的な情報サービス企業であるトムソンロイター社が保有する学術論文及び特許情報を基にアジアで最もイノベーティブな大学ランキングTOP75が発表されました。1位は韓国科学技術院(KAIST)で、日本の大学に関しては、2位の東京大学を含め20大学がランクインしました。内訳は、国立大学17校、私立大学3校で、国立大学の内重点支援③が14校、重点支援②が1校、重点支援①が2校でした。重点支援①では、信州大学と熊本大学がランクインし、それぞれ39位と40位でした。本ランキングは、科学の進歩、新技術の発明、グローバル経済の推進に最も貢献した教育機関を明らかにする試みとのことで、本学が39位(日本の大学の内14位、重点支援①では1位)にランクインしたことは喜ばしいニュースの一つでした。


  平成29年は干支で言うと丁酉(ひのととり)です。酉のつく年は運気や人を取り(酉)込み、商売繁盛につながると言われております。また、今までがんばってきたものの成果があらわれる年とも言われております。丁は火、酉は金を表しているので、よい意味に捉えると、火が金を溶かすように相手に打ち勝つ、すなわち、競争相手に打ち勝ち、いままで行ってきたことの成果が実を結ぶ年と考えることもできます。現在進行している信州大学の取組が着実に成果をあげていければと思っております。


  教職員、学生の皆様をはじめ関係する皆様が、平成29年に多くの成果をあげることができるよう祈念申し上げて、年頭のご挨拶とさせていただきます。