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平成27年 年頭のご挨拶

教職員向けお知らせ

平成27年 年頭のご挨拶

15年01月05日

平成27年 年頭のご挨拶

学長 山沢清人

 

  明けましておめでとうございます。教職員の皆さまにおかれましては、善いお年を迎えられたことと存じます。本年も宜しくお願い申し上げます。

 

  さて、昨年は、2月の関東甲信を中心とした記録的な大雪に始まり、7月の南木曽町梨子沢の土石流災害、そして9月の御嶽山噴火、記憶に新しいところでは11月の長野県北部を中心とした地震など、災害の多い1年でありました。特に、御嶽山の噴火にあっては、戦後最悪となる57名が犠牲となり、未だに6名の方が行方不明となっています。幸いなことに、本学関係者が被害に遭われたという報告はありませんが、これらの災害の犠牲となられた方々やそのご遺族、そして被害を受けられた方々には心からお悔やみとお見舞いを申し上げます。

  その一方で、6月に群馬県の富岡製糸場が世界文化遺産への登録を決めたほか、10月には日本出身の科学者3名がノーベル物理学賞を受賞されるなど、日本が長年にわたって培ってきた高い科学技術力が改めて評価されたことは、大変喜ばしいことでした。特にノーベル物理学賞を受賞された中村修二教授は、過去に本学の客員教授をお務めいただいたこともあり、少なからずご縁のある方です。いつの日にか本学からもノーベル賞受賞者を輩出できるよう、大学を挙げて教育・研究に力を注いでいきたいものです。

 

  本学に関するトピックスとしては、平成24年から全学的に取り組んできた信大改革が、着実に実を結んできたことが挙げられます。昨年3月に先鋭領域融合研究群が、翌4月には学術研究院が設置され、これによりさらなる研究力の強化や戦略的な教員人事が可能となりました。特に学術研究院会議は、本学の全ての承継教員が所属する新たな教員組織であり、設置にあたっては十分な理解が得られるかどうか、危惧するところもありました。しかしながら、実際に人事審査などの手続きを進めていく過程では、各学系での協力的な姿勢や真摯に取り組んでいただいている様子が見受けられ、非常に嬉しく思っております。本学を含む国立大学は、承継教員の人件費削減という切迫した重要課題を抱えています。その課題を克服し、柔軟かつ戦略的な人事を実現させるとともに、これまでの学部という枠を越えた新しい教育研究の方向性や研究支援体制の構築に向けた素地として、学術研究院が機能していくものと考えています。しばらくは戸惑われる部分もあるかとは思いますが、教職員の皆さまにはこの趣旨をご理解いただき、ご協力いただきますようお願い申し上げます。


  加えて昨年9月までには国立大学としてのミッション(強み・特色・社会的役割)を分野ごとに整理し、公表いたしました。今後は大学一丸となって、この強みや特色を伸ばすことにより機能強化を図りながら、社会的役割を十分に果たしていけるよう努めて参りましょう。


  この他、日経グローカル誌「全国大学の地域貢献度ランキング」では、大変喜ばしいことに本学が3年連続1位にランキングされました。本学では、かねてより地域貢献を大学の目標に掲げて取り組んできましたが、それに加えて平成25年度には「地(知)の拠点整備事業」への採択を果たし、自治体との連携による地域志向型の教育・研究・地域貢献を進めています。このような取り組みは、安倍政権が最重要課題のひとつとして掲げる地方創生にも大きく寄与できるものです。本学が地域・社会から求められる役割を果たし、さらにその発展に寄与できるよう、教職員の皆さまには今後より一層のご協力をよろしくお願い申し上げます。


  平成27年が、教職員の皆さまにとっても、また信州大学にとっても、充実した素晴らしい年でありますように祈念し、年頭のご挨拶といたします。