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平成25年 年頭のご挨拶

教職員向けお知らせ

平成25年 年頭のご挨拶

13年01月07日

平成25年の年頭にあたってのご挨拶

                                        

学長 山沢清人


   明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、穏やかに新年を迎えられたことと存じます。本年もどうぞ宜しくお願い申し上げます。
   昨年は、経済の先行き懸念などにより元気さと自信がやや欠けた社会状況でありましたが、7月のロンドン・オリンピックで多くの日本人が感動した人の絆の素晴らしさ、そして10月の山中伸弥教授のノーベル生理学・医学賞の受賞により少し誇りを取り戻すことができた一年でもありました。
   しかし、本学にとっては大変に厳しい一年でありました。特に、教職員の皆様におかれましては、勤務意欲の喪失にも繋がりかねない給与特例法、退職手当規程改正の実施にも拘らず、教育、研究、診療、社会貢献、そしてその支援と日々の業務を揺るぎ無く遂行されたことに深く感謝申し上げます。皆様とともに働けることを学長として大変誇りに感じています。ありがとうございます。
   お陰さまで、信大改革の準備も順調に進んでおります。昨年6月に設置した大学改革推進会議および6つのワーキングチーム(WT)において、「ミッションの再定義への対応」、「社会連携・大学間連携の検討」、「グローバル人材育成・入試改革の検討」、「大学院高度化の検討」、「教育連携組織の検討」、「グローバル研究拠点の検討」などを行い、4月からの学内措置によるリーディング大学院の設置やグローバル人材育成事業の開始など具体的な計画も成案となりつつあります。文科省は昨年6月に「大学教育の質的転換と入試改革」、「グローバル化に対応した人材育成」、「地域再生の核となる大学づくり(COC構想)」、「研究力強化による世界的研究成果の獲得とイノベーションの創出」など大学改革実行プランを発表しています。この文科省プランは、信大改革プランの実施によって確実にカバーできるものと考えています。
   信州「知の森」づくり(PLAN “the FIRST” 2011-2013)を通して、専門性と人間性を兼ね備えるグローバル人材を育成し、社会の持続的発展に資する学術研究を推進することによって信州大学の社会的責務を果たすために皆様の一層のご協力を宜しくお願い申し上げます。
   さて、新内閣の発足が昨年暮れの26日であったために、25年度予算の見通しについては具体的な情報がありません。ただ、内閣発足の翌日27日開催の臨時閣議での総理大臣発言要旨によりますと、補正予算および25年度予算ともに「復興・防災対策」、「成長による富の創出」、「暮らしの安心・地域活性化」の3分野を重点とすることになっています。
   本学にも、耐震化、避難所機能強化、非常時水源確保などを目的とする復興関連事業計画調書、および教育、研究などの基盤的設備等整備分事業計画書の提出の要求がありました。また、イノベーションによる国家成長戦略を大学・企業の協働によって成し遂げる拠点構想(COI:Center of Innovation)も計画されているようです。
   そして、3つ目の重点項目の「地域の活性化」については、昨年11月に日経グローカル誌で発表された「信州大学の地域貢献度ランキング第1位」が大きな後押しとなると考えられます。
   確かに、国立大学はこの一年厳しい状況に置かれると思います。信州大学も同様でしょう。しかし、社会の厳しい要請に応える鍵は信大改革を着実に実施することにあると考えます。11月末に審議官さんと学長の二人の間で大学改革に関する意見交換の機会がありました。その席でミッションの再定義について大変厳しいご意見と注文を頂きました。それと同時に、皆様の努力が教育、研究、診療、社会貢献での大きな成果(特に、研究ではグローバルレベルの成果)に繋がっていること、信大が自らの計画で包括的な大学改革を目指していることなどのご指摘も頂きました。
   信大改革の実施を通して、教職員の皆様一人ひとりが信州大学の将来を考え、行動することによって、必ずや個性輝く大学としてワンランクアップできるものと信じています。
   平成25年が充実したすばらしい年でありますよう祈念し、年頭のご挨拶といたします。