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『絹糸紡績機械一式 10 台』が産業考古学会2009 年度推薦産業遺産として認定

09年05月20日

産業考古学会推薦産業遺産認定書

産業考古学会推薦産業遺産認定書

 信州大学繊維学部所蔵の 『Greenwood & Batley Ltd製等の絹糸紡績機械一式 10 台』 が、平成 21年 5月16日に高崎経済大学で開催された産業考古学会 2009 年度総会・研究大会において、2009 年度推薦産業遺産として認定されました。これは、これら一連の機械が現在でも絹糸紡績の研究・教育実習に使用されていること、また 1920 年代以前の絹糸紡績機械がわが国絹糸紡績機械の典型であること、さらに全工程が現存するのは世界的にも皆無であることなどの理由と評価によるものです。認定表彰式には、繊維学部から、創造工学系先進繊維工学課程長(繊維教育実験実習工場長)の松本陽一教授が代表して出席し、推薦産業遺産認定証を受け取りました。

 

~松本陽一教授のコメント~

 このたび、産業考古学会から 2009 年度推薦産業遺産に認定されましたことは、信州大学繊維学部として、またこれらに携わってきた者として、喜びに耐えません。幕末明治初頭において、蚕糸業で繁栄した長野県上田の地に、蚕糸教育・研究のメッカをつくるべく、大都市の東京(現東京農工大学工学部)と京都(現京都工芸繊維大学工芸科学部)に先駆けて、上田蚕糸専門学校(現信州大学繊維学部)が設立されました。その後、急速に発展する絹糸紡績業の専門技術者を養成するために、これら一連の最新鋭機械を導入して、絹糸紡績科(現先進繊維工学課程)が新設されたのは上田・本校のみでした。繊維学部はまもなく創立 100 周年をむかえますが、これからも日本国内唯一の繊維学部、繊維の名称を冠する唯一の課程(学科)として、繊維に関する教育と研究を通して、日本のみならず世界に貢献できる人材の育成を目指していきたいと思います。

産業考古学会推薦産業遺産推薦書

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