平成24年度放送公開講座 第3回 "聞こえる"生活で豊かな人生を~高度難聴者を救う人工内耳~

第3回  2月10日(日)15:00~15:30
「“聞こえる”生活で豊かな人生を~高度難聴者を救う人工内耳~」 宇佐美真一 (医学部 教授 医学部附属病院人工内耳センター長)

  平成18年、信州大学医学部附属病院内に「人工内耳センター」が開設されました。信州大学では平成11年から人工内耳プロジェクトを開始し患者さんも着実に増えています。人工内耳は従来治療法がなかった高度難聴の患者さんに対する画期的な治療法ですが、その効果を最大限に引き出すためには、機器の調整や手術後のリハビリが必要不可欠です。特に小児の患者さんには、それぞれの発達にあったプログラムを組み発音や言葉のトレーニングをしていくことが必要です。
  全国には90dB以上の高度難聴者が17万人、そのうち人工内耳に適応するとみられる人は8万人いると推定されています。人工内耳を必要とする患者さんは多いのですが、実際に手術を受け装用している方はその1割にも満たないのが現状です。
  信州大学病院では、小児の患者さんに対しては「聞く事を通して言葉を学習し成長すること」、また大人の患者さんには「もう一度聞こえを取り戻し、豊かな生活を送ること」を目標にしています。人工内耳の治療法の現状を紹介します。

(映像制作・提供 SBC信越放送)