Copyright 2018, American Chemistry Society

信州大学国際ファイバー工学研究所の望月建爾助教らのグループは、氷点下の極海に住む魚が持つ不凍糖タンパク質が氷の成長を防ぎ、魚の身を守る仕組みを分子レベルで調べました。同グループは分子シミュレーションを駆使し、不凍糖タンパク質が疎水基を介して氷に吸着すること、平らな氷面への吸着はさほど強くなく、同タンパク質が氷表面上を動き、氷の成長部分に選択的に吸着することを初めて見つけました。これまで謎であった不凍糖タンパク質の氷吸着メカニズムを解明したことは、基礎科学的に重要であるだけでなく、氷の成長を抑える技術を活かした応用分野(細胞や食品の冷凍保存技術など)への発展が期待できます。本研究成果は、化学分野において世界的に権威ある学術雑誌Journal of the American Chemical Society(米国化学会誌)に掲載されました。また、2月8日付の信濃毎日新聞、および2月17日付の朝日新聞でも報道されました。
※詳細は下記をクリックして下さい0℃以下の海でも魚が凍らない秘密.pdf