関根 成美

自分と話しあう時間のために、留学を選択する

短期留学

関根 成美さん

人文学部人文学科
留学種類:交換留学
留学期間:2018年 7月 ~ 2019年 7月
留学先:ドイツ ライプツィヒ大学

留学先大学について

 ライプツィヒ大学は長い歴史を持つ研究教育機関で、ゲーテからメルケル前首相まで多くの著名人を輩出しており、多様な学部学科を求めて世界各国から留学生が集まります。学部ごとに異なる校舎は街中に点在しており、それぞれに個性ある建物です。私のお気に入りはAlbertinaと呼ばれる図書館で、戦後の爆撃を経験しながらも古き趣を残した建築として再建されました。充実した蔵書と学習スペースがあり、併設のカフェと合わせてよくお世話になりました。

学習面について

 留学先では自分の所属専攻にかかわらず、関心のある分野に挑戦できます。とはいえ、授業はドイツ語か英語。授業の内容以前に誰もが言語という高い壁に阻まれます。そこをどうやって乗り越えるか、試行錯誤する日々でした。授業の評価についても日本のレポートなどとは異なり、文書形式では論文に近いクオリティを求められたり、ゼミでは議論の牽引をしたりとかなり難しく感じると思います。従って単位認定のハードルも高いですが、認定を受けることができれば、目に見える形での結果として残るので、自分の努力が報われたことの証として、自信がつくことでしょう。さらに言えば、授業期間が終わっても、その学期で学んだことをより深く突き詰めていくという前提により、授業選びの基準も変わります。単純な興味から選んだものから、自分の研究につながるポイントを見つけたときのわくわくは、授業の枠を超えて留学を充実させるものになりました。

生活について

 ライプツィヒは大きすぎず小さすぎず、交通の便も良好で家賃や物価も高くないため、暮らしやすい街です。1年間寮に住んでいましたが、大学から路面電車で30分ほどの静かな場所にあり、近くに大きな公園や、日用品はほとんど揃う買い物施設もありました。中心地は文化施設やカフェやレストランも充実しています。例えば専門授業では市内外の劇場を訪れ、新作のパフォーミングアーツに触れたり、留学生仲間と定番のカフェに行っておしゃべりしたり、息抜きに公園をジョギングしたり、体感的に時間がゆっくりと流れているように思いました。授業の発表前でピリピリしていたり、授業が分からなくて落ち込んでいたりするときも、友達とお互いに苦労を話し合うことで大変なのは自分だけではないのだと元気になりました。留学後の進路や将来について話す機会も多く、良い刺激を受けられたと思います。

 長期休みには鉄道や格安航空券で国内外を旅行しました。ドイツ国内だけでも各都市によって文化的特色が異なり、方言や建築物、その地域で暮らす人々を観察するとその都市の性格が見えてきます。

 課外活動としては、アイルランドのダンスにも挑戦してみました。クラスの参加者はほとんどドイツ人学生で、先生もドイツ人。もちろん共通語はドイツ語なのですが、語学の勉強以上に運動をしながら同じ振り付けを覚えて、練習して、舞台で発表するという過程を通して、話す言語だけでない一体感を得られたことは良い思い出です。

留学で得たこと

 一番大きなものは、自分を見つめなおす時間です。自分が何に興味があり、どのような時にどのような感情を持つのか、異なる環境の中で影響される部分やされない部分は何か、それはなぜなのかなど、改めて考えることができました。例えば、異なるルールや常識がある土地で、うまくいかないことの方が多くありながらも、最後には何とか収めるという経験を何度も繰り返すうちに、動じない胆力が付いたと思います。どうしたらできるようになるのか、わからないことは何度も聞きに行き、確認するといった行動力も身につきました。このような変化を自分で感じることができたのは、常に自分の外だけでなく内側に向けてアンテナを張り続けていたからだと思います。もちろん、大学の授業や課外活動、友達との交流など活動的な取り組みから目に見える形で残るものも大切ですが、自分がなぜその選択をしたのかを分析し、納得したうえで行うという構えを得ることができたのは大きな収穫だと思います。

後輩へのアドバイス、信州大学へのメッセージ等

 授業で舞台鑑賞が課せられることが多く、それだけ出費が嵩んでしまったので、知の森基金の支援はとてもありがたかったです。ご支援いただいたことで、留学先での活動範囲が広がり、金銭的理由から断念することなく挑戦することができました。本当にありがとうございます。

 この留学経験で得たものをさらに成長させて、今後も精進していきたいと思います。