池上 詩織

案ずるより産むが易し!

短期留学

池上 詩織さん

人文学部 文化コミュニケーション学科
留学種類:交換留学
留学期間:2014年9月~2015年7月
留学先:マレーシア マラヤ大学

留学先大学について

マラヤ大学は、1949年創立のマレーシア最初の大学であり、首都クアラルンプールに位置し、12学部を擁している。全学生数のおよそ30%は、正規の留学生で占められており、外国人学生でも馴染みやすい環境であり、現地の学生たちも友好的である。履修に関しては、交換留学生に対して多少の制限があり、登録の仕方についても不便な面があるが、留学生同士で情報を交換し合ったり、教授や職員の方たちに相談したりするなど、積極的に行動することが重要である。マレーシアではマレーシア語(マレー語)が公用語ではあるが、英語も広く話されているため、英語開講授業も充実しており、現地の学生たちも自由に英語を操ることができるので、コミュニケーションにおいて不自由に感じる点も少ない。

学習面について

基本的に一科目、三単位で180分の授業時間をレクチャーとチュートリアルに分けている形式が多かった。チュートリアルは、グループ発表やクラス全体での意見交換に使用され、生徒が主体の授業形態であったため、はじめは戸惑うことも多かったが、学習を深めていくうえでも、現地の学生と交友を深めるのにも役立った。留学中はマレーシアや東南アジアに関する科目を中心に取りたかったため、マレーシア経済やイスラム教、マレー民族舞踊、東南アジアのマイノリティについての授業を履修した。初めて学ぶものも多く、予備知識に乏しかったため、授業についていくのに苦労はしたが、日本では学べないようなマレーシアならではの学びを体験できた。言語学習については、英語は特に意識しなくとも日常生活や授業の中で常に使用していたので、それらを日々の英語学習と捉えて、これといったことは特にしていない。しかし、同時にマレー語の必要性も感じていたため、現地の言語学校に通うなどして、最終的には簡単な日常会話レベルのマレー語を扱えるようになった。

生活について

大学内の学生寮に入寮し、二人部屋で共同生活をしていた。留学中に二人のルームメイトを得たが、良好な関係を築くことができた。マレーシアは治安が比較的良く、クアラルンプール内は程よく近代化しているため、日本とほぼ同じような生活を送ることができた。しかし、やはりイスラム教国であるため、学内ではムスリム学生に配慮し、長袖長ズボンなど肌の露出を控えた。また、寮内ではやはり豚肉、アルコール類の飲食や調理は厳禁であった。多少の制約はあるものの、特に不自由を感じることなく、一年を通して快適に過ごすことができた。

留学で得たこと

正直なところ、一年間留学しただけでは劇的な変化というものは得られないと思う。しかし、ひとり見知らぬ土地で生活していく中で物怖じしない姿勢が身に付き、新たな好奇心が生まれたことは確かであり、それにより、自分の新たな一面を発見することができた。たとえば、マレーシアでは広く英語が使用されており、老若男女問わず、基本的に英語で意思疎通を図ることが可能だが、英語のネイティブスピーカではないため、互いに細かい文法上のミスなどを気にせず、気軽に会話ができるような環境で、最終的には積極的に会話に参加できるようになった。また、文化、民族、宗教、歴史ともに日本とは全く異なる背景をもつマレーシアで現地の学生や他国からの留学生たちと関わっていく中で自分の世界が広がり、新たな分野への興味・関心が生まれた。そして、留学中、現地の学生らの考えや価値観に触れたことで、彼らと自分のスタンスの違いに気づき、自分を見つめなおすことができ、自分に対する理解が深まった。

後輩へのアドバイス

留学は誰しもが経験することではありません。だからこそ、留学に対して感じる不安も一際大きいものだと思います。実際、私自身、やるしかないと覚悟を決めたのは、飛行機がマレーシアに着き、入国審査を終えた後でした。それ以前は、マレーシアで生活することも、現地の大学に通うことも、想像することができず、不安ばかりが頭を占めていて、留学生活を楽しみにできるような心の余裕はとてもありませんでした。しかし、一度、現地の生活に慣れてしまえば、一年なんてあっという間です。きっと、皆さんも留学を終え、帰ってきたころには、自分が何をそれほど恐れていたのか、不安になっていたのか思い出せないことでしょう。「案ずるより産むがやすし」です。一歩前に踏み出せば、日本では経験できないような日々が待っています。勇気を出して、留学してみてください。