信州大学 周産期プロジェクト
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あいさつ、概要

金井 誠

周産期医療人材育成プロジェクト~周産期医療から地域医療再生を目指して~

事業責任者
信州大学医学部保健学科 教授 金井 誠

全国的に分娩可能な医療機関の減少が進行しており、長野県を含めて特に地域の周産期医療を支える人材育成は喫緊の課題となっています。信州大学附属病院は地域医療と臨床研修の中心的な役割を担っており、文部科学省・大学改革推進等補助金「大学病院人材養成昨日強化事業」に採択された本事業の成果として、周産期医療の提供体制を安定化させるとともに、地域医療全体の再生に直結させたいと考えています。

わたくしたちは本事業における3つの柱を、①産科・小児科の若手医師の確保と養成、②指導医が若手医師の教育・養成に十分に参画できる労働環境の整備、③女性医師の就労支援、として継続的な人材育成システムを構築を目指して事業に取り組んでいます。全国各地において長野県と同様に、周産期医療に関わる人材育成が喫緊の課題となっており、地域医療の崩壊を阻止するためにも日夜献身的な努力をなさっている医療関係者のみなさまにとりましても、本事業の情報提供が少しでもお役に立つことができましたら幸甚に存じます。

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事業概要

①産科・小児科の若手医師の確保と養成

充実した卒前教育と、卒後臨床研修から専門医取得までの効率よいキャリアパスを提供するようなカリキュラムを提供します。

卒前教育(医学生対象)

早期から周産期医療への志望を喚起するような体験的研修プログラムとして1・2年生で産科・小児科に関心の高い学生を募集し、産科では『生命誕生の喜び体験実習』として、妊娠初期の健診から出産後まで1人の妊婦に寄り添うことを通して、胎児の成長、妊婦の喜び、生命誕生の素晴らしさを実感します。小児科では『子育て体験・乳児発達観察実習』として、乳児院を1年間継続的に訪問し、担当する乳児の育児を補助し、発達に関する指導を受けます。

卒後臨床研修

前期研修医での産科研修中にACLS、小児科研修中にPALSのプロバイダー資格を修得し、NICU研修期間中にNCPR(新生児蘇生法)に基づく正常新生児の蘇生法を修得します。後期研修医での産科研修では、緊急時の重症母体管理を修得するとともに、NICUでの新生児研修を行います。小児科研修ではNCPRを受講し、プロバイダー資格を修得します。さらに、周産期専門医を目指す専門研修では、本院と県内の周産期母子医療センターで、専門医試験の受験に必要な症例を数多く経験し、NCPRインストラクターとして後進を育成することで、地域に根差した指導医となるための研修を行います。この間、周産期関連学会や研修会への参加費、旅費、宿泊費を援助し、研修を支援します。

②指導医が若手医師の教育・養成に十分に参画できる労働環境の整備

チーム医療の充実、IT環境の整備などによる医師の負担軽減策として以下を行います。

・助産師、臨床検査技師による産科健診協力体制の充実

・医療クラークの配置による、指導医、研修医の外来・病棟における事務業務の軽減

・連携病院間のIT環境の整備による診療業務の効率化

・病診連携での新たな地域周産期診療体制の構築による指導医、研修医の過重労働軽減

③女性医師の就労支援

育児中の女性医師が就業する上で必要となる支援として以下を行います。

・育児中の医師に対するスキルアップ研修プログラム、復職支援研修会の開催、各医師のニーズに合わせた研修の受け入れ体制を整備

・テレワークシステム(在宅で病院業務端末に接続しての遠隔業務システム)の整備

・病後児保育所の開設

・ベビーシッター派遣等の情報を迅速に提供するシステムの整備

・学会や研修会における託児体制の提供

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お問い合わせ

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  • 信州大学医学部産科婦人科学教室内
  • 女性支援センター事務局  担当:河内
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