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機械・ロボット学科 秋山 佳丈 准教授ら、凍結保護剤を用いずに動物細胞の凍結保存に成功

2019.04.02


機械・ロボット学科 秋山 佳丈 准教授と国立医薬品食品衛生研究所 諫田 泰成 薬理部長らのグループは、凍結保護剤を用いることなく哺乳類の培養細胞を凍結保存することに世界で初めて成功しました。生体試料の凍結保存技術は、各種細胞株 (iPS細胞やES細胞を含む) や微生物系統の維持、不妊治療や家畜生産現場における精子・卵子・胚の保存など、生物、医学、農業の幅広い分野で活用されています。秋山准教授らは、インクジェットによる細胞印刷技術により細胞を微小液滴に内包し、液体窒素で冷却されたガラス基板上に吐出することで、超瞬間的に細胞を凍結する技術を開発しました。この超瞬間凍結法をマウス繊維芽細胞、マウス筋芽細胞、ラット初代間葉系幹細胞に適用したとき、従来は保存液に添加しておくことが必須だった凍結保護剤と呼ばれる有機溶媒等の化学物質 (ジメチルスルホキシドやグリセロールなど) を用いなくても、高い蘇生率が得られることがわかりました。これまでの低温生物学の常識に一石を投じる画期的な成果で (プレスリリース資料)、凍結保護剤の影響が懸念されるiPS細胞や凍結保護剤の添加が望ましくない輸血用の血液細胞などへの応用を通し、創薬や再生医療といった分野における貢献も期待されます。なお、この成果を取りまとめた論文は日本時間の今朝4時、米国科学アカデミー紀要 (PNAS誌) オンライン版に掲載されました (こちら)。


超瞬間凍結装置の概要 (左) と格子状にパターニングされた液滴 (右)。ガラス製のインクジェットヘッドのノズルから吐出された液滴 (40-pL) は、液体窒素で冷却されたアルミニウム製の土台の上に設置されたガラス基板の上に着滴する。液体窒素は発泡スチロール製容器にて保持されており、この容器ごと、2軸の自動ステージの上に設置してある。この自動ステージとインクジェットヘッドは同期して動き、任意の位置に液滴を吐出できる。極薄ガラス基板 (5-µm厚) を用いたとき、37,000℃/秒の冷却速度を達成できた。

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