お問い合わせ 交通・キャンパス案内 信州大学HOME
信州大学工学部 電子情報システム工学科

川原 琢也

レーザー技術を用いて地球大気と宇宙との境界領域を探る!極域大気変動を計測

ノルウェーのトロムソにあるEISCATレーダ観測施設に設置した高出力ナトリウムライダーのレーザーの一部。レーザー波長の超精密制御を行う。

ノルウェーのトロムソにあるEISCATレーダ観測施設に設置した高出力ナトリウムライダーのレーザーの一部。レーザー波長の超精密制御を行う。

観測所から夜空に向けて射出される黄色のレーザーオーロラ活動時の大気温度の空間変動を調べるため、5方向に射出。

観測所から夜空に向けて射出される黄色のレーザーオーロラ活動時の大気温度の空間変動を調べるため、5方向に射出。

川原研究室では、地球や惑星の大気を計測する光学的な観測技術に関して研究を行っています。地球大気の観測では、レーザーという明るく遠くまで届く特殊な光を用いて、オーロラが光っている高度の北極大気の温度や風速を観測しています。この観測装置は「ライダー」と呼ばれ、パルスレーザーを使って距離情報を得る計測技術です。身近なところでは車間距離を計る自動車の自動ブレーキの技術に応用されています。このような光技術は自然界の様々な現象を解明でき、我々の生活を支える工業製品にも応用できます。

研究から広がる未来

科学は嘘をつきません。それを調べるのは人間です。地球や宇宙の観測を行うには、国内や海外の研究者との協力が必須です。自然界の真理を解き明かすには国籍など関係ありません。必然的に国際的コミュニケーションが生まれます。

卒業後の未来像

観測装置の原理の理解はエンジニアの基本で、その教育を徹底しています。また、研究発表は、伝える技術を磨くとともに論理的思考のための手法と位置付けています。これらはすべて社会に巣立ってから自分で考えて生きていける人間力の種になると考えています。

プロフィール

火星探査衛星の光学観測機開発で博士学位を取得。2007年より現職。 ナトリウムライダーを含む光学観測の研究に従事。第40次南極越冬隊員。 その体験談に科学を絡め、長野市内の小中高校で講演多数。

電子メールアドレス
研究者総覧(SOAR) 詳細を見る
オフィスアワー 部屋:1F 109室

金曜日13:30-17:00。ただし、出張の場合のありますのであらかじめメールで連絡ください。