化学特論Iでは、有機化学の基礎事項および先端有機機能材料の基礎および最新の応用例について解説しています。教科書（マテリアルサイエンス有機化学）をベースに、有機材料化学を理解するために必要な有機化学の知識を概説した後、有機化合物を分子機能材料として用いた有機機能材料の基礎および最近の応用例について扱っています。

これまでに有機化学を学んでこなかった学生を対象とする場合には、有機化学の基礎事項から概説をしています。特に分子間力、溶解度、酸と塩基といった義務教育現場においても重要となる概念について詳しく解説します。さらに、これらの基礎知識が有機材料開発において重要であることを認識してもらうために、最先端の有機機能材料、特に光機能性材料に関する内容についてもその基本原理から概観することにしています。

また、受講生の状況に合わせ物理有機化学や量子化学・分光学において重要となってくる「分子の対称性と群論」に関する内容を扱うこともあります。