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飯岡 詩朗

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『変容するアメリカ研究のいま』刊行

もうすぐ書店に並ぶはずの新刊『変容するアメリカ研究のいま 文学・表象・文化をめぐって』に論文「黒人観客とメロドラマ的想像力――『模倣の人生』をめ ぐって」を書きました。今年度の前期の米文学特論でも扱った作品について書いた論文ですので(授業で話したことも含まれています)、書店で見かけたらぜひ 手に取ってみてください。(正直言えば、枚数制限の関係で十分に自分で納得のいく議論が展開できていなくて残念、というか不満足、ではあるのですが。)

ちなみに、この論集は、私の立教大学大学院時代の指導教授である小林憲二先生の退職を記念した論文集でもあるのですが、いわゆるそういった類の論 文集とは異なり、(私のような)教え子の書いた論文を寄せ集めているのではなく、以下の【紹介】にあるように、教え子ではない第一線のアメリカ文学・文化 の研究者の論文が多く含まれているので、面白いものになっているはずです。実際、「序文」と「あとがきにかえて」をのぞくと、退職記念論文集であることを 感じさせない作りになっています。

 

* * *
henyou.jpg『変容するアメリカ研究のいま 文学・表象・文化をめぐって』
小林憲二:編著
発行:彩流社
A5判・365ページ
定価:3,500円+税
ISBN:978-4-7791-1250-8
発行年月:2007年03月

【紹介】(版元ドットコムより)

アメリカ研究の最前線に立つ論者による総合的研究の書! 「アメリカという現象」を、多角的かつ多層的に考究。文学・文化・映画・演劇・歴史に関する情報を満載。巽孝之、生井英考、風呂本惇子、荒このみ、阿部珠理ほか。

【目次】
序文 私的研究の「中仕切り」
…………………………小林 憲二
第一部 英語圏文化論
第一章 ブック・クラブ文学の愛と死
…………………………巽 孝之
第二章 トラックからの飛翔
トニ・モリスン三部作における愛・暴力・歴史
…………………………杉浦 亮
第三章 「自己批評」テキストにおける文化的横断の有効性
ロクサーヌ・ダンバーオーティーズ回想録三部作から小説へ
…………………………小谷 一明
第四章 「精霊」の息づかいを聴く
ハイチ系移民女性作家チャンシーとダンティカの作品から
…………………………風呂本 惇子

第二部 アメリカ文学論
第一章 「盗まれた手紙」の剰余
…………………………村山 淳彦
第二章 社会歴史的批評実践の現在
チャールズ・ブロックデン・ブラウンの『ウィーランド』の場合
…………………………福士 久夫
第三章 『ファンショウ』とホーソンの独身男性芸術家の系譜
…………………………藤村 希
第四章 逆説としての鎖国
『タイピー』に浮かび上がる「近代」
…………………………牧野 有道
第五章 ホイットマンの詩におけるインディアン像
…………………………渡辺 信二
第三部 アメリカ表象論
第一章 リオ・グランデを越えて
冷戦とジョン・フォード騎兵隊三部作
…………………………宮本 陽一郎
第二章 デジタル複製技術時代の映画
『マトリックス』における映像のスペクタクル
…………………………齋藤 聖美
第三章 黒人観客とメロドラマ的想像力
『模倣の人生』の受容をめぐって
…………………………飯岡 詩朗
第四章 オーガスト・ウィルソン
連作史劇の完了
…………………………ドーシィ ジョン
第四部 アメリカ文化論
第一章 伝説のゆくたて
「反ライト兄弟学説史」までの系譜
…………………………生井 英考
第二章 WEBデュボイスと一九〇〇年パリ万国博覧会
…………………………井上 正子
第三章 非暴力直接行動とは何か
モントゴメリーのバス・ボイコット運動から考える
…………………………福本 圭介
第四章 第三の性 
アメリカ先住民社会におけるベルダーシュの伝統
…………………………阿部 珠理

「アウト・オブ・プレイス」の強さ あとがきにかえて
…………………………荒 このみ
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