ごあいさつ

平成31年（新元号元年、2019年）、信州大学は、昭和24年（1949年）に新制大学として設立されてから70周年の節目を迎えます。設立時の前身校は、松本医科大学、旧制松本高等学校、長野師範学校、長野青年師範学校、長野工業専門学校、上田繊維専門学校、長野県立農林専門学校で、それぞれに歴史を有しております。それら前身校のうち、旧制松本高等学校は、松本市の20年にわたる誘致活動の後、大正8年（1919年）に誕生しています。旧制松本高等学校の誕生から数えるとちょうど100年目の記念すべき年となります。また、前身校を辿っていくと、明治時代に開校した教育機関もあり、明治、大正、昭和、平成にかけて歴史を刻んできたことになります。奇しくも2019年5月1日から新しい元号に変わることが決まっていますので、新たな歩みを踏み出すにはふさわしい年かと思っております。このように歴史を刻み、新時代の歩みを踏み出せるのは、信州大学に関係する多くの皆様のご支援とご協力によるものと心より感謝申し上げます。

現在、信州大学には、8つの学部と6つの大学院研究科があり、併せて11,000名の学生が勉学・研究に励んでおります。また、先鋭領域融合研究群では、特色ある教育研究に取り組み、内外より高い評価を頂いております。医工学分野や農商工連携分野など融合領域、境界領域の教育研究も推進し、新時代を担う人材を育成していきたいと考えております。一方、地域連携、産学官連携、大学間連携など様々な連携にも積極的に取り組み、地域貢献度の高い大学としてもイノベーティブな大学としても認知されております。教育と研究が大学の本来の使命ですが、社会貢献（地域社会・経済社会・国際社会等、広い意味での社会全体の発展への寄与）の役割も十分に果たしていきたいと考えております。狩猟社会（Society 1.0）、農耕社会（Society 2.0）、工業社会（Society 3.0）、情報社会（Society 4.0）に続く、新たな社会、超スマート社会（Society 5.0）が我が国の目指すべき未来社会の姿として提唱されています。未来社会、Society 5.0を知の拠点として支える大学となるべく、決意を新たにしております。

信州大学創立70周年・旧制松本高等学校100周年記念事業は、地域の皆様の設立に対する思いを今一度思い返し、信州大学の新時代に向けた出発点と考えております。時代を先取りした先導的な大学を目指して活動を活発化させていきたいと考えておりますので、地域の皆様、同窓会の皆様、自治体の皆様、企業の皆様など、関係する皆様には信州大学の活動にご理解をいただき、ご支援・ご協力賜りますよう心よりお願い申し上げます。

信州大学は平成31年（2019年）に70周年の節目を迎えます。昭和24年（1949年）に新制大学として設立され、幾多の改革を経て現在8学部を擁する総合大学として活動しております。信州大学は各学部が分散し、全国に稀に見る大学として地域の文化・伝統を引き継ぎ教育・研究そして社会貢献に寄与しております。また今回の記念事業には、旧制松本高等学校が設立100周年を迎える記念すべき年となっており、大学70周年記念と同時に併せて行うこととなり、現在多種多様にわたるイベント（詳細は別掲）を企画立案し進めております。平成16年（2004年）に国立大学は国立大学法人となり、従来の教育・研究に加え、グローバル化の中によく言われております「知の共同体」から「知の運営体」へと変化しております。

信州大学同窓会連合会は平成16年（2004年）に前述の大学法人化と同時に、8学部と旧文理学部並びに旧医療技術短期大学（現医学部保健学科）の10同窓会の合意により発足しました。連合会は各同窓会の独立性と主体性を尊重し、互いに活動と事業を共有しながら大学全体として卒業生の相互の交流と親睦を図り、同時に大学の理念・目標を共有し大学のさらなる発展に寄与することを責務としております。今回の記念事業の実施にあたっては、共催者として資金的並びに人的にも、責任を果たすこととなっております。信州大学も法人化に伴い、運営形態も大きく代わり、主たる収入源である国からの運営費交付金が継続的にマイナスシーリングされ、その代替えとして外部資金の導入が余儀なくされ、取り巻く環境は様変わりしております。この現状の中で、信州大学は濱田学長の下、より先導的な大学を目指し、教養と品格を備え自律心と独立心をもつ人物の育成を進め、更なる発展を希求することを伺っております。同窓会連合会は大学の理念と目標を共有し、側面より貢献することを念願し、創立70周年記念が信州大学の新たな発展の契機となることを祈念しております。

同窓会の皆様には、今回の記念事業にぜひ一人でも多くの方々が参加していただき、信州大学の現状を見聞し、ご理解をいただければと思います。そして先導的な大学を目指す母校に絶大なるご助言とご協力・ご支援を賜りますよう心よりお願い申し上げます。