私の研究は、問題解決のために自然を模倣した計算知能アプローチの基礎と応用に焦点を当てている。とくに、進化型計算法に興味があり、これは主要な設計要素として生物進化の過程の計算モデルを用いる、コンピュータベースのシステムである。いくつかのよく知られた進化的な技術として、進化型アルゴリズム、群知能、人工免疫システム、差分進化がある。広く知られた進化型アルゴリズムとして、遺伝的アルゴリズム、進化型プログラミング、進化型戦略、遺伝的プログラミング、学習分類システムなどがある。
進化型アルゴリズムの最も成長著しい応用のひとつは多目的最適化である。ここでは、進化的なアプローチが複数の評価尺度を有する最適化問題の解法に成功裏に適用されている。工学設計問題はしばしば多目的最適化問題として簡便に定式化されるため、これらの解法に進化型アルゴリズムを適用することに関心が高まっている。しかしながら、これらの問題はしばしば比較的多くの目的(多数目的)を有し、制約付き空間や、最適化したい変数間に非線形な相関(エピスタシス)が存在する。
私の研究のひとつの重要な目的は、非線形な地形を有する多数目的空間において効果的に作用する進化型アルゴリズムを開発することである。この新しい世代のアルゴリズムの設計を成功させる鍵は、我々が解法を目的とする高次元クラスの進化の原理に最もよく合致する、進化型計算の基礎的な研究に研究努力を傾注することである。集団探索、解の順位付け、選択、そして遺伝的操作は、すべて、最高の探索性能を実現するために高次元の非線形評価地形において注意深い解析が必要な重要な問題である。
基礎研究として、以下が挙げられる。
- 複数/多数目的地形において、選択、交叉および卒然変位を適切に実行する方法を見出すこと。
- 複数/多数最適化におけるエピスタシスの効果を理解すること。
- 進化型アルゴリズムの並列化
応用研究として、以下が挙げられる。
情報セキュリティおける
- 暗号学的に強固な関数の自動生成
- コンピュータネットワークの侵入検出
- 情報ハイディングおよび認証のための画像/動画像処理
他に進化的技術の応用として興味を持っているものとして、
- データマイニングと分類
- モデルインターフェイス
- 回路とシステム設計と解析