プログラムの概要

はじめに(本事業の実施期間は平成19〜23年度の期間です)

文部科学省は平成18年度から若手研究者が自立して研究できる環境の整備を促進するため、世界的研究拠点を目指す研究機関において、テニュア・トラック制に基づく、若手研究者に競争的環境の中で自立性と活躍の機会を与える仕組みの導入を図ってきました。平成18年度は9大学、 19年度は、本学の「ファイバーナノテク国際若手研究者育成拠点」を含む12大学の事業が採択されました。信州大学は平成23年度までの5年間、総合工学系研究科をあげてこの事業を推進し、若手研究者の自立的研究環境整備の促進と、優れた若手研究者の育成に取り組みます。

テニュア・トラック制:若手研究者が、任期付きの雇用形態で自立した研究者としての経験を積み、厳格な審査を経て安定的な職を得る仕組み

背景と概要

本学は、10年以上にわたりCOE(評価A+)、21世紀COE(中間評価A)、知的クラスター創成事業としてスマートデバイス開発プロジェクト(中間評価A+、文部科学大臣賞受賞)等を継続的に実施し、先端ファイバー工学・ナノテクの世界的拠点として広く認知される機関へと発展してきました。さらに19年度からは、新たにグローバルCOE「国際ファイバー工学教育研究拠点」プログラムがスタートすることになりました。 本取組は、これらの実績を基に、国際公募により優秀な人材を国の内外から集め、世界をリードする若手研究者を育成し、強固な国際的研究教育拠点の確立を目指します。制度面においても「テニュア制度」、「フラットな職位制度」、「人件費のポイント管理制度」を軸とする人材システム改革を行い、「国際的な視野と高い能力をもつ若手研究者の採用と育成」、「若手が自立的な立場で研究に取り組める場の創出」、「適材適所の人材登用が可能な柔軟な人事システムの構築」ができるインフラを整備し、もって、 第3次科学技術基本計画の目標「若手研究者の育成」、「教育と研究の質保証」、「グローバルCOE」の達成を目指します。

課題の実施内容

課題の実施内容

ミッションステートメント

  • 本取組の実施により優秀な若手研究者を育成する人材システムを構築し「世界的なファイバーナノテクの人材アウトプット拠点」を創出する。
  • 3年目終了時に本取組みで18名、運営費交付金で4名、計22名のテニュアトラック助教を採用する。中間審査では3段階評価を行う。極めて優秀と認められる者については准教授への早期昇進を審議する。
  • 5年目終了時までに、本取組みで18名、運営費交付金で6名、計24名のテニュアトラック助教を採用する。審査は研究活動、国際活動、教育活動の評価に基づいて行う。合格者の割合は米国の平均といわれる75%以上を目標とする。
  • 本取組の成果を検証しつつ、学長のリーダーシップの下で機関全体へのテニュア制度導入を推進する。