生物学コース 遺伝教育分野

遺伝教育分野とは

麹菌の近縁種であり、真核生物のモデル生物種として長い歴史のあるAspergillus nidulansというカビを材料として教材開発や研究を行っています。発酵や有用物質の生産という点では、あまり陽は当たりませんが、一遺伝子一酵素説のBeadleとTatumまで繋がりを感じることのできる生物です。

交配を体験するための教材

遺伝学の基本は交配ですが、育種や発酵、あるいは生物の研究に関わる人以外が、自分の手で行う機会はほとんどありません。そこで、中学校や高等学校で遺伝の法則について学習する際に交配を体験し、遺伝子の伝達と形質の発現を、実際の生物の観察を通じて理解するための教材を開発しています。

形質転換と一次代謝系

遺伝子の分子的実体であるDNAは、人為的に、あるいは自然状態でも、外部から細胞に入りその細胞にもともとあるDNA(ゲノム)の一部となります。この過程には、DNAの損傷修復系や核酸の代謝系だけではなく、細胞周期の制御系やアミノ酸の代謝系等、細胞内の様々な仕組みが関わります。それらの関係を明らかにすることによって、遺伝子の伝達の仕組みを新しい視点から考え、理解することを目指しています。
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