体験報告

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2025年 春・ドイツ 「TUD形成外科での実習」(臨床実習)

氏名:白須 蒼生
派遣先:ドイツ ドレスデン工科大学
期間:2026年3月~2026年5月

留学先大学について:
ドレスデン工科大学はもともと工学を専門とした大学として始まり、その後総合大学となりCarl Gustav Carus医学部が創設されました。日本のように一つの建物にすべての診療科が集まっているわけではなく、内科系センター、外科系センターなど領域ごとに別々の建物がありました。その中で私は、外科センターの形成外科で実習を行いました。

学習面について:
形成外科では、信州大学から学生を受け入れるのは今回が初めてとのことで、先生方には温かく迎えていただきました。実習は、外来・手術室・病棟をそれぞれ2週間ずつ見学するローテーションで行われました。実習に備えて医学英語を勉強して臨みましたが、実際には先生方が英語で説明してくださっているつもりでも、病名や身体の部位などは日常的にドイツ語が使われていることが多くありました。そのため、内容が理解できず、その都度詳しく説明していただく場面もあり、実習当初は苦労しました。一方で、日本ではなかなか経験することのできない希少な症例を、外来や手術室で数多く見学することができました。日々新たな学びがあり、非常に貴重で充実した実習となりました。

生活について:
滞在中は、同じ臨床実習のために留学していた医学部の同期5人とともに、大学近くの寮で生活しました。寮には、短期留学としてドレスデン工科大学の大学院で研究を行っている学生や、私たちと同じように病院で実習をしている学生など、さまざまな国から来た人たちが滞在していました。共用キッチンで食事をしながら会話を楽しんだり、日常的にあいさつを交わしたりする中で、自然と交流を深めることができました。ドレスデンは路面電車が非常に発達しており、中央駅まで気軽に移動できるため、生活用品や食料品の買い物にも困ることはありませんでした。また、観光地としても魅力的な街で、実習後にはカフェに立ち寄ったり、美術館や教会を訪れたりして、街歩きを楽しむこともできました。さらに、ドレスデンから信州大学へ留学していた学生とは、日本にいる間から交流があったため、現地では一緒にピクニックをしたり、ケバブを食べに行ったりと、観光だけでは味わえない地元ならではの過ごし方も教えてもらいました。現地の学生との交流を通して、異文化への理解を深めることができたことも、この留学の大きな魅力の一つでした。

留学で得たこと:
今回の留学では、日本とドイツの医療システムや医師の働き方の違いを実際に体感することができました。特に、その違いを強く感じたのは手術室での実習です。手術室では、麻酔導入を行う部屋と実際に手術を行う部屋が分かれており、限られた勤務時間の中でも効率よく多くの手術を行えるよう工夫されていました。また、医師の働き方にも大きな違いを感じました。朝は7時30分頃から勤務が始まる一方で、定時は15時30分と早く、残業があっても18時頃には帰宅し、家族との時間を大切にしている先生方が多くいらっしゃいました。若い先生方もそのような働き方を実践されていることが印象的で、日本との違いを実感しました。今回の留学を通して、医療の質を維持しながら効率的に働き、家族との時間も大切にするという考え方に触れることができました。医師自身が心身ともに健康でいることは、患者さんにより良い医療を提供するためにも重要であることを学び、大変有意義な経験となりました。

後輩へのアドバイス、奨学金システムへ一言:
これから留学を考えている方へのアドバイスとして、まず一番大切なのは日常会話レベルの英語力を身につけておくことだと思います。臨床実習では、英語でコミュニケーションを取れることが前提となっています。英語で質問や会話ができないと、自分が興味のある分野や見学したい手術について希望を伝えることが難しく、ただ見学するだけで終わってしまう可能性があります。一方で、公用語はドイツ語であるため、外来での診察や看護師さん同士の会話などは基本的にドイツ語で行われます。そのため、すべてを理解することは難しい場面も多くありました。しかし、分からないままにせず、積極的に英語で質問することで、「今どのような処置を行っているのか」「患者さんにどのような説明をしているのか」を理解することができました。先生方はとても親切で、質問をすると丁寧に説明してくださるので、ぜひ勇気を持って積極的に話しかけてみてください。また、医学英語をあらかじめ勉強しておくこともおすすめです。カルテはドイツ語で記載されていますが、医学用語には英語と共通するものも多く、ある程度内容を推測することができます。事前に患者さんの病歴や手術内容を把握しておくことで、実習中にはより踏み込んだ質問ができ、学びをさらに深めることができると思います。

 
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