医局員募集

脳神経内科、リウマチ・膠原病内科では、新入医局員を募集しています。
見学希望・医局員募集に関しては、統括医長(信州大学医学部 内科学第三教室)までお問い合わせください。

信州大学医学部 内科学第三教室

お問い合わせ

TEL: 0263-37-2673
FAX: 0263-37-3427
E-mail: sannai@shinshu-u.ac.jp

所在地:〒390-8621 長野県松本市旭3-1-1

プログラム概要は信州大学医学部附属HP 卒後臨床研修センターの「医科専門研修」ページより、専門研修プログラム[内科]をご覧ください。

脳神経内科の魅力

脳神経内科は、脳・脊髄・末梢神経・神経筋接合部・筋肉に関連する広汎な領域をカバーする診療科です。対象とする疾患も頭痛、めまい、認知症、脳卒中、てんかんなどのcommon diseaseから世界で数例の稀少疾患まで多彩です。超高齢化が進む日本において、アルツハイマー病、脳卒中、パーキンソン病などの神経疾患の患者数は加速度的に増加しており、これらの疾患を抱える高齢者を総合的に診療できる脳神経内科医には、非常に大きな社会的なニーズがあります。
脳神経内科の最大の魅力は、問診と神経診察により病巣と病態を絞り込み、診断をつけることが可能な点です。これは今後どんなにAIが進歩してもとって代わることのできない領域です。数年前に病棟から異動になる看護師さんが、「脳神経内科の先生は名探偵です。先生方のカルテを読んで謎が解けていくところがとても好きでした」と言ってくれました。近年は、画像技術や遺伝子解析技術の進歩により、脳神経内科医の臨床診断を科学的に検証することも可能になっています。また、診断により疾患修飾療法が可能な神経疾患も年々に増えています。脳炎・髄膜炎などの神経感染症、多発性硬化症・重症筋無力症・ギラン・バレー症候群などの神経免疫疾患、脳血管障害に対して、多くの疾患修飾療法が開発されているのは皆さんご存じと思います。これに加え、治療が困難と考えられていた、アミロイドーシスや神経変性疾患においても近年有効な疾患修飾療法が開発されています。具体的には、遺伝性ATTRアミロイドーシス(家族性アミロイドポリニューロパチー、FAP)に対する肝移植、TTR四量体安定化薬、siRNAによる遺伝子治療や、脊髄性筋萎縮症に対する遺伝子治療(アンチセンスオリゴヌクレオチドの髄注)などがあります。脳神経内科医の優れた診断能力が治療に役立つ時代が今まさに到来しています。
脳神経内科のもう一つの魅力は、裾野が非常に広く専門医となった後も様々な進路を選択することができる点です。以下に代表的なキャリアプランを示します。

  1. 地域の総合病院や大学病院で幅広い神経内科疾患の急性期医療を実践する
  2. 大学で、最先端の神経内科医療を実践しつつ、基礎研究や臨床研究に挑戦する
  3. 地域の高齢者医療のリーダーとして、認知症やパーキンソン病などの神経変性疾患を有する患者さんの総合的な診療に従事する(勤務医としてあるいは開業医として)
  4. 神経難病の患者さんの在宅医療(訪問診療)を専門的に実践する(開業医としてあるいは勤務医として)
  5. 脳卒中の専門家として、tPAや血管内治療を含めた急性期の脳卒中治療を極める
  6. てんかんの専門施設で、高度なてんかん診療に従事する
  7. リハビリチームのリーダーとして神経疾患の患者さんの社会復帰を支援する

脳神経内科には他にも様々な選択肢があり、必ず自分に合った脳神経内医としての進路が見つかるはずです。また、このような多様な選択肢があるため、女性も働きやすくキャリアを継続しやすい分野です。21世紀は脳の時代です。また、高齢化率が30%を超えるこれからの時代において、脳神経内科は間違いなく必要とされる将来性のある診療科です。是非、私たちと一緒に信州で脳神経内科を目指しましょう!

リウマチ・膠原病内科の魅力

膠原病は免疫機構の異常を原因とする「自己免疫疾患」、関節・骨格筋などの運動器が障害される「リウマチ性疾患」、そして身体の各器官を形成する組織が障害される「結合組織障害」の3つの要素を特徴とする全身性疾患の総称です。すなわちリウマチ・膠原病内科は、特定の専門領域に偏ることなく、すべての臓器障害に対して総合的に診療を行う内科の診療科です。例えば当科で多く紹介を受ける「不明熱」の原因検索に際しては、膠原病のみならず、感染症や悪性腫瘍など他の疾患を鑑別にあげて慎重に精査することが求められます。従ってリウマチ・膠原病内科の研鑽を積むことで、臨床の幅広い知識と経験が身についていきます。膠原病診療へのアプローチとして最も大切なのは、問診と身体診察です。熱型や疼痛の性状を正確に把握し、乾燥症状やレイノー現象などの特徴的な症状を聴取して、膠原病に対する知識と経験を基盤に鑑別診断が立てられる様になります。関節の圧痛・腫脹、皮疹の性状、筋痛・筋力低下や感覚障害など、身体診察から有用な所見を検出することは、膠原病の診断に必須です。近年、画像診断の技術は大変進歩していますが、「関節炎」や「筋炎」の局在を検出するのは、私たちリウマチ・膠原病内科医の「熟練した手」にかかっています。問診と身体診察を通じて検査計画を立て、診断から治療に結びつける一連の流れは、「総合的な臨床医」と言うべきリウマチ・膠原病内科の魅力と考えます。
関節リウマチや全身性エリテマトーデスをはじめ、多くの膠原病でその病態研究や診療技術は日々進歩しています。完全寛解を期待できる治療選択の登場にともない、早期診断のための疾患分類基準、および寛解導入・維持療法を目的とした治療指針も示されるようになりました。少し前までは、副腎皮質ステロイド治療への依存性が高かった膠原病治療ですが、近年では多くの膠原病で免疫抑制薬の併用療法が可能となり、疾患の寛解導入は勿論、副腎皮質ステロイドの副作用回避にも貢献しています。また、生物学的製剤や分子標的製剤の開発も目まぐるしい進化を遂げています。リウマチ・膠原病内科では、このように多彩な治療の特徴を熟知して、迅速な診断の元に適切な治療選択を行って患者さんの全身状態を厳密に管理する技能も求められます。また当科では、根治を目指したより良い治療を開発するため、難治性膠原病の病態解明研究も継続して行っています。内科学第三教室は全国でも珍しい脳神経内科とリウマチ・膠原病内科が共存し切磋琢磨している教室です。この利点を生かして膠原病に関連する神経・筋障害の診療・研究・教育には特に力を入れています。
膠原病は幅広い年齢層の患者さんが罹患する疾患です。多くの患者さんが専門的な診療の機会を必要とする一方で、リウマチ・膠原病内科の専門医数は依然として少なく、その需要を満たしていません。また、完治が難しい疾患も多数存在するため、病態解明研究の継続は必要不可欠です。今こそリウマチ・膠原病内科専門医を目指してみませんか? 臨床経験は勿論、研究を含めた広い角度からキャリアアップが期待できる診療科です。私たちと一緒に働いてくれる若い力を待っています。

教室の様子・概略

私たちは、個々の教室員の自主性を尊重し、個人の目標をサポートし助け合える、教室を目指しております。最先端の研究を行うことはもちろんのこと、医学生・大学院生の教育にも力を入れています。クラブ活動も積極的に行っており、年1回開かれる将棋大会では、名人位をかけて白熱した戦いが繰り広げられます。普段はハンマーより重いものを持つ機会に乏しい私たちですが、医局対抗野球大会にて4回の優勝経験があります。

信州大学・長野県で専門医として活躍することの意義

長野県は全国有数の長寿県であり、認知症や血管障害などの患者さんが急増していることから、多くの病院で神経内科専門医が必要とされています。リウマチ・膠原病内科については、長野県内に専門医が非常に少なく、若い専門医が県内の専門医療の中心になると強く期待されています。


  • 筋生検

  • 関節診察

  • 神経診察

  • 髄液検査

取得できる専門医、資格など

  • 日本内科学会総合内科専門医
  • 日本神経学会神経内科専門医
  • 日本リウマチ学会リウマチ専門医
  • 日本認知症学会認知症専門医
  • 日本脳卒中学会脳卒中専門医
  • 臨床遺伝専門医制度委員会臨床遺伝専門医
  • 日本臨床神経生理学会専門医

これまでの国内留学先

  • 国立循環器病院センター
  • 虎ノ門病院分院(腎センター)
  • 国立精神・神経医療研究センター神経研究所
  • 国際医療センター
  • 東京都精神医学総合研究所
  • 東京都老人医学研究所
  • 東京都臨床医学総合研究所
  • 道後温泉病院(リウマチ科)
  • 筑波大学(膠原病リウマチアレルギー内科)
  • 自然科学研究機構生理学研究所
  • 広南病院(脳血管内科)など

これまでの国外留学先

  • カリフォルニア大学サンディエゴ校(米)
  • エモリー大学(米)
  • マックスプランク研究所(独)
  • ニューヨーク州立大学(米)
  • コペンハーゲン大学(デンマーク)
  • キール大学
  • オックスフォード大学(英)
  • インディアナ大学(米)
  • スクリプス研究所(米)
  • スタンフォード大学(米)
  • ノースウェスタン大学(米)
  • サルペトリエール病院(仏)
  • ランカスター大学(英)
  • ビセートル病院(仏)
  • メイヨークリニック(米)
  • フロリダ大学(米)など

  • スタンフォード大学

  • スタンフォード大学

  • メイヨークリニック

  • フロリダ大学